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「そうだね。 それから私の考えとしては、貴美子と関係を結んだ君の彼氏を許したくは無いんだ。 同じように相当な自覚と責任を取って欲しいところだ……しかし、1番の被害者である君の…彼氏という事だが……彼に対しては どうしたいと考えてるかな?」
「はい、先程から私を1番の被害者と言ってますが、法的には婚姻関係にあるのは、優留さんと貴美子さんですから……
第1の被害者は優留さんですよ。だから法的に訴える事が出来るのは優留さんだけという事です。」
「私が訴えないと言ったら……?」
「それでは私の気が収まりません。 優留さんには何が何でも訴えて貰います。 もし拒めば…
私が優留さんにレイプされたと……私が貴方を訴えるだけです。」
「僕をハメたのか……?」
「私は不倫を許せないだけです。 その為には女の武器も使います。」
「やっと築いた幸せだと思ったんだが……
崩れるのは…アッという間だな。
だが……これで気が済んだんじゃないか?
もう、これで終わりにしないか……?」
「何を言っているか……よく分からないんですけど…?」
「世の中……悪い事をしたヤツが罰せられるのは当たり前だが、それを許せずに仕返しするヤツは、また その報いを受けなければならないという事さ……。
全ては録音されてる訳だしね。」
「貴方……まさか私の計画を知ってて……?」
「いや、そんな美味しい話は無いだろうと不信しただけさ。」
…………………………
そんな事だとも知らずに…
池上貴美子と田中祐介は二人の会瀬を楽しんでいた……
実際には貴美子には…いつも背徳の引きずられる思いに苦しんでいた…。
祐介も若いとはいえ……苦しんでいる貴美子の思いを知らない訳では無かった。
祐介は貴美子を自分の思いのままに愛せる喜びと背徳の間で のたうち回っていた。
池上貴美子と田中祐介の知らないところで……
離婚や裁判沙汰に成りかけた問題は沈静化した。
大垣芹那は面白く無いらしく……サッサとファミレスのアルバイトを辞めてしまった。
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