第3話 池上貴美子と田中祐介 (その後)

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第3話 池上貴美子と田中祐介 (その後)

池上優留(貴美子の夫)は…ある土曜日の夜に帰って来なかった。 あらかじめ、大きな契約の打ち上げ会が有るので遅くなるかもしれないと聞いていたので… 貴美子は…まさか優留が女子社員とホテルで時間を過ごしていた事など知る由もなかった。 優留から「遅くまで呑んでいて終電が無くなって深夜喫茶を転々としていた…」と言われて… 疑う事さえしなかった。 …………………………… それよりも貴美子には…夫に知られてはいけない隠し事があったから…… 田中祐介と貴美子の密会は続いていた…… 月曜日の貴美子の休みの日にはモチロン… それ以外の日にも貴美子と祐介は休みを取って密会をしていた…。 「昼間だけで無くて……貴美子さんと泊まり掛けで遊びに行きたいな」 そう言う祐介に背徳を感じながらもトキメク貴美子がいた。 「今度ね……女友達と泊まり掛けで温泉行こうと思うんだ…。」 女の嘘を見破るほど勘が良い訳じゃない…優留だが、例の一件から貴美子の不倫を静観している事は辛く感じている。 「そう……楽しんできなよ。」 優留にも隠し事が有る為に…… 二人は仮面夫婦になっていた。
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