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新人研修合宿 安田side
オレは、安田諒司22才。
今年金融大手と言われるAUFに現役で無事就職した。
AUFは入社式のその日から研修だった。オレ達総合職チームは一か月間泊りがけで行われる。女子は通いでも行ける都内から近場の寮になったのだが、男は山の中になった。広さの関係だって人事部長は言ってたけど、どう考えても安全対策な気がする。一か月も男ばっかりで、しかも山の中と聞いたときはがっかりしたが来てみると寮とはいえ、社会人。届けは必要だが、外出もできるし酒も飲める。部屋も二人部屋だが、トイレシャワー付き、ホテル並みにキレイだし、不満はない。
超田舎にあるこの寮からは、平日の研修後に飲みに行ける場所がなく、駅が遠いので、駅まで歩いて都会に帰って遊ぶこともできないことが不満と言えば不満だが。
休みである土日は駅まで行って地元や都会に行くやつもいるだろうが、初任給は来月25日、つまり研修後で、給料前なのに、毎週出かける金のあるヤツはそんなにはいるまい。
外資系の研修ということで、全編英語だったらどうしようと、心配だったが、完全日本語オンリーで安心した。
何せこの研修は人事部が仕切り、総務部が手伝って運営されており、この後の配属の参考にもされる。だからこそ、全員マジである。
それで、研修終わりの部屋で予習復習までしてるオレ達である。
「何かさあ、学生時代より勉強してね?オレ達?」
「う、うん。午前中の座学もしんどいけど、ボクは、午後からのロープレの方がきついよ」
なぜか、少し顔を赤くして答えるこいつは同室の山田幸杜。
ただし、カリキュラムはハードで、午前中は社内規定やコンプライアンス、商品基礎知識などを学ぶ。
営業に必要な資格の試験なんかもあり、全く気が抜けない。
午後からはロープレ中心の実践対策である。もちろんどこに配属されるかは決まってないから、初日はあいさつや自己紹介、名刺交換の仕方、お金の数え方などだった。
しかし・・・あらためて見るとものすごいカリキュラムだ。三日後には、もう初任者の資格試験があるし、その後も、投資信託だの保険だのと、みっちり詰まっている。あーあ、こりゃ遊ぶ暇なんてなさそうだな。
研修は始まってみると、実践的な分、大学の講義とは全然違い、おもしろい。商品知識は午後から早速ロープレで説明しなきゃいけないから、緊張感持って覚えるし、関連法令やコンプライアンスも自分に火の粉がかかる案件となれば、想像しやすく、頭にも入りやすい。まあ、量は半端なく多いから、しんどいはしんどいが。
資格試験も受からないと仕事ができないとなれば、落ちるという選択肢はない。みんな必死に食らいついてきてるが、研修でわからないことは、夕食後の自習時間に覚えるしかなく、自然と教え合う様になり、励まし合う様になる。
また、午後からのロープレは、午前中の内容確認の意味もあるが、徐々に説明するだけでなく、潜在ニーズの掘り起こし方や、興味を引く話し方などのリアルな営業手法や人間の深層心理に関わることもあり、興味深い。オレの第一希望は営業部だし、売り上げるための手法は何でも歓迎だ。
何せこの研修は人事部が仕切り、総務部が手伝って運営されており、この後の配属の参考にもされる。だからこそ、全員マジである。
それで、研修終わりの部屋で予習復習までしてるオレ達である。
「何かさあ、学生時代より勉強してね?オレ達?」
「う、うん。午前中の座学もしんどいけど、ボクは、午後からのロープレの方がきついよ」
なぜか、少し顔を赤くして答えるこいつは同室の山田幸杜。
金融業に就職したやつにしてはギラギラしてなくて、優男だ。同室としてはアタリの部類だろう。うるさくないし。
なんやかんやあり、三週間が過ぎた。なんとかすべての資格試験に全員合格し、座学はコンプライアンスや各種手続きの手順なんかに移っている。
ロープレの方は後半の今となれば、毎日日替わりであらゆる商品をその場で説明し、お客役に納得してもらい、購入させなくてはならない。
押しに弱そうで、優し気な山田はよく、何でも勝ち負けにしたがるバカ共にロープレするたびに難癖つけられて苦労してる。
「まあ、実際はあんなワケわかんないこと言う客なんて、いないだろうし、今だけの辛抱だろうけどな」
研修が終われば、日本全国の支店に配属されるのだから、同期とは年に一度程度しか会わなくなる。奴らの偉そうな顔もあと一週間のことだ。
今夜は、同室二人で自販機で買ったビールと下の売店で辛うじて売ってたスナック菓子でミニ飲み会をしている。
部屋割りは五十音順で山田と同室になったのはただの偶然だが、ありがたいことに、同室のこいつは、性格もよく金銭感覚も近く話しやすく、最高の同室相手だと思ってた。
「とりあえず、今夜は金曜だし、飲んで寝ちまおうぜ」
「そうだね」
そうやってふにゃっと笑う山田とグラスをあわせた。
のだが・・・
しっかり酔っ払い、目の据わった山田は、突然変なことを言い出した。
「・・・なあ、安田。ボク・・・安田のコト好きなんだ。いや、安田がノンケだってのは知ってるよ。だから、無理にとは言わないし、ああ、ボクが受け側するし、なあ、一回ヤってみない?」
たぶん、3週間も続いた女ナシ生活とか、山田がかわいい顔してたとか色々理由もあったんだろうが、しっかり酔ってたオレはとっさの返事に詰まった。
・・・で、何も返事がないのをどう取ったのか、あろうことか、山田のヤツは、オレのズボンを脱がしだした。
あまりの展開にびびってたオレのムスコは小さく縮こまっていたが、山田は躊躇なく、手でシゴき、顔をあげだしたムスコにしゃぶりついた。
「わあっ、ちょっ・・・まっ・・」
メチャクチャ気持ち良いがそうじゃない!
「お前っ!どうした!?」
思わずうわずった声を出すオレにかまわず、男ならではの巧みな手つきと舌使いで、オレをあっという間に絶頂まで追いたてておいて、山田は上目遣いで聞いてきやがった
「あの、やっぱ気持ち悪い?」
男の生理現象として、そこでストップできるはずもなく、ブンブン首を振るオレを見て、山田は心底うれしそうに、笑いやがった。
「あ、もう、イク・・・口、離せ・・・!」
たしかにそう言ったはずなのに、山田は余計に吸い付いて来やがり、我慢出来ずに放ったモノをゴクリと飲み干しやがった。
イッちまった後、冷静になったオレは、激しく後悔した。だがまだ酔いは残ってて、頭は回らない。どうしよう、どうしようとグルグル考えていても、良い考えが浮かばない。
ふと、隣を見ると、なぜか山田は服を脱ぎ、布団に入ってる。
いや、なぜかじゃない、ヤル気だからだ。
ああ、どうしよう、どうする、オレ?
すると、山田はクスクス笑いだした。
「何がおもしろいんだよ!」
思わず言ったオレに、
「ああ、ゴメン。なんか、かわいいなと思って」
「テンパってるのがモロに顔に出てるよ、安田」
「大丈夫だよ。襲ったりしないから。さっきのは気持ちよかったんだろ?」
「こっち来て、もうちょっとしようよ。安田が嫌なことはしないから」
「さっきも言ったろ?受け側はボクがするって」
思いの外、優しくて普通っぽい山田に安心して、とりあえず、近くに椅子を持ってって、聞いてみた。
「なあ、どの受け側って何だ?」
「ああ、そっか。知らないか。ゴメン。要するに、男女でする時の女側って意味。ヤられる方」
あんまりにも直接的な表現にくらくらしながら、視線をさまよわせると、不安そうな顔と目が合った。
・・・そう言えば、さっきオレ告られたんだっけ?すごい急展開に戸惑ってたけど、今こう動くってのは、山田にとって、これからの社会人としての人生に相当のリスクを承知で、動いたというワケで、(入社したばっかりの会社でのホモの噂なんて、百害あって一利もない。)これは、ちゃんと真剣に向かい合ってやらないと、いけないヤツだと理解が追いついた。
「なあ、なんで、今日オレを誘ったんだ?」
「・・・それ、言わなくちゃだめ?・・・せっかく良い雰囲気なのに」
「理性的になったら、男同士とかあり得ないってことになるでしょ?・・・だから酒の勢いがある内に一回だけの思い出作らせてもらおうと思って・・・ごめん」
「本当にそう思ってんのか?一回だけの思い出に人生かけてんじゃねえかよ。お前だってこの会社受かるのに苦労したはずなのに」
「・・・しょうがないんだよ。こうでもしないと、恋愛対象でもないのにこんなことできないし。一回だけのチャンスなんだから」
「・・・それなんだが、確かにお前を恋愛対象としてみたことはなかったから、今オレには責任とかはとれないぞ。本当にそれでお前は良いのか?」
「もちろん、他のヤツにしゃべったりはしないが、つきあうとか、無理かもしれないぞ」
「・・・マジメで良いやつだね、安田」
「ホモのボクがそんなこと望むわけないだろ?女の子じゃあるまいし、結婚迫れるわけでもなし」
「明日からは、また同期の一人として付き合ってくれれば十分だよ。でも、今夜だけ、ボクのコトさわって欲しいんだ。・・・安田が気持ち悪くなければだけど」
「本当に良いんだったら、遠慮しないぞ?」
そう言って山田にキスしてみると、驚いている顔のまま真っ赤になりやがった。胸毛も生えてないスベスベの体に手をすべらせながら、さっきの仕返しに山田のムスコを握りこんでやった。
「あっ・・・ああっ・・・」
やっとかわいい声を出し始めたヤツを、
「隣の部屋のやつらに気づかれるぞ」
などと脅しながら、ゆっくりと追いつめる。
「・・・うっ!・・・んうっ!・・・っはあっ!・・・っはぁ」
胸の尖りをなめまわしながら、下のをしごいてやれば、あっと言う間に涙をにじませ、腰をくねらせた。うん、やっと主導権取れた感じだ。こうしてると、なんかかわいい気がしてくるから不思議だ。オレまだ酔ってるのかな?
オレのも触らせれば必死に擦りあげてくる。
「・・・あんまっ!こすんな!やさしくできなくなんぞ!」
囁けば、何のつもりか、首を振り、オレの指を自分の蕾へと導いた。試しに少し入れてみると、ものすごくキツイ。山田も苦しそうに喘ぐが、オレも後戻りはできない。一度抜き、口に突っ込み、嘗めさせる。その間もヤツの竿は握ってやりながら、耳元に囁いてやる
「キツくて入らないからほぐすぞ。力抜いてろ」
口から指を抜き、しめらせた指を少しずつ侵入させる。
「・・・んっ!・・・んっ!」
舌で口の中を嘗め回してやりながら、指を進め、一本が根元まで入ったら、縦に横に揺らしてやる。
「・・・はあっ、・・・はあっ・・・ん!」
くちゅくちゅ音を出し始めたことを確認し、指を二本に増やしてやる。
「・・・んはあっ!・・・んはあっ!」
増えた指に眉間にシワを寄せる山田だったが、吸い付いてくる中の感触を楽しみながら、動かしてやると、苦しそうとは違う表情になってきた。
「だいぶ、ほぐれて来たみたいだな。そろそろ、入れるぞ。いいか?」
と聞けば、コクコクとうなずくので、オレのをあてがい、ゆっくりと押し進める。やはり相当キツイ。山田も自分の指を噛み、眉間にシワをよせている。
(あー、こりゃだめだ)
途中まで入れたまま、おざなりにさわっていた山田な竿をしっかりしごいてやる。苦しそうだった呼吸が喘ぎに変わる。そしてフッと力が抜けたその瞬間、一気に貫いた。
「んんーっ!」
一気に入れたせいか叫ぶ山田の声はキスでふさぎ、一番奥まで入れるとすぐに激しい抽挿を開始した。
「んあっ、ああっ!、んあっ、あっ、あああっ!」
声を我慢することに、限界を迎えたのか、枕を顔にあて、くぐもった叫びをあげる山田に、気を使ってやる余裕もなく、オレは夢中になって、腰を使った。山田の中は最高だった。ぐちゅぐちゅのぬめり、きゅんきゅんの締め付け、あまりの快感に、我を忘れ、思いのままに貪った。
「イクぞ、悪い、も、我慢できねえ!」
白濁を放ちきり、息を整え、見ると山田はビクビクと震えながら喘いでいた。
とりあえず、竿を握ってやり、山田にも白濁を吐き出させると、やっと息をついた山田に土下座する勢いで謝罪した。
「悪かった!つい、飛ばしすぎちまった!こっちばっかり気持ちよくなっちまって!・・・その、大丈夫か?お前、メチャクチャきつかったけど、すごく久しぶりだったとか?」
すると山田はいつものようにふにゃって笑いながら、荒い息の中、ゆっくりとしゃべってくれた。
「安田が、気持ち良かったんなら、よかった。ボクは大丈夫。初めてだから、明日立てるかは、わかんないけど、明日は休みだし。安田、ありがとね。最高の思い出ができた。ホモのボクなのに最初の相手が好きな人なんてメチャクチャ幸せだよ」
「・・・初めてかよ!オレはてっきり・・・」
さらに謝ろうとすると、首を振りながら、布団に隠れちまい、その様子にムラムラしちまったオレは、布団を引っぺがし、また組み敷いた。さっきよりは容易に入ったがためにまた快感に溺れるオレを責めることなく、山田は何度も受け入れてくれ、気づいてみれば明け方近くになってた。
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