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会計を済ませ、2人で来た道を歩いた。
橋を渡って、川沿いを歩く。
辺りは暗く、川がキラキラと流れていた。
「今日はありがとうございました」
後藤の横を歩きながら、颯一郎は言った。
「私もいろいろ話せて楽しかった。今日のことは、みんなには内緒ね」
後藤は颯一郎を見ながら笑顔で言った。その笑顔に颯一郎の胸は、またまた熱くなった。
「先生」
颯一郎は立ち止まった。
つられて後藤も立ち止まった。どうしたの?という顔をしている。
「俺、今日話したように卒業したら京都で料理人の修行をします。
先生と会えるのは…もうあと少しになります」
颯一郎は両拳を握った。
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