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あれから、千年が経って俺は天狐へ成長した。
千年の刻を経た化け狐は
神通力と霊力を手に入れる…
その、言い伝えは本当だ
現に俺がそうなのだから。
俺が少年だったとき
語りかけてきた、あの鬼…
あいつのことが最近、気になってきた。
俺は妖怪の町で
あいつの事を聞いてまわる…
俺が得た情報…それは、あいつが
迂刃鬼という最強最悪の妖怪で
人間と同種族である妖怪達を
毛嫌いしてると言うことだ…
だが…そんなに妖怪を毛嫌いしてるのなら
なぜゆえ、俺には語りかけてきたのか…
俺は周囲の妖怪達の言葉を信用できなかった。
そして、一番有力な手がかり得る…
その鬼は単独で居合い山という
この世界で一番高い山に棲んでるということ。
“どんなに、分厚い書物でも居合いで斬れる”
その言葉に深い意味は特に無いんだろうが
俺は一日たりとも忘れたことが無かった…
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