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両親が亡くなってからは施設に入れられた。
あれから時々、出会った人達の未来が見えた。ただ、全て見えるわけではない。断片的に、映像が頭の中に流れるだけで、いつそれが起きるのかは分からない。だから、橙子は誰にも何も言わなかった。
言った所で、どうせ変人扱いされるだけなのだから。
瞳の色が変わるのは、未来が見えたその一瞬と、満月の夜に変化する事が分かった。なので、橙子はなるべく目立たない様に、髪や伊達眼鏡で顔を隠し過ごす事にした。
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