epilogue

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新しい学校に着任する前日の夕刻。橙子は殆ど人気が無かった為、眼鏡を外し、長い前髪を横に流し素顔で校内を見て回っていた。 一通り見終わり、階段を下って行く。もう少しで一階へと差し掛かった時、階段を登ってくる足音が聞こえた。 まずい、と思う頃には自分はもう踊り場に居て、登ってきた相手を見下ろしていた。 自分の背中に夕陽が当たり、 影ができた為、相手の顔がハッキリと分かる。 父の様にとても整った顔立ちをした少年だった。
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