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迅は、街灯と月の光でかろうじて見える道路をひたすら走っていた。
走り、走り、走りぬいたすえ、目的地が見えてきた。
門を飛び越え、常に開いている一階の男子トイレの窓から校舎内に侵入する。
ダッシュで階段を駆け上がり、屋上の扉の前に行く。
扉は開いていた。
いつもは閉まってる扉が開いていたのだ。
「当たり。」
一人呟き、迅は屋上に足を踏み入れる。この間見つけた、大穴の空いたフェンスのところに行く。
フェンスの外側に、少年が立っていた。
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