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これからの繋がり
「それじゃ話の続きです。もうここら辺は予知してないので心臓ドキドキです。え、えーと……それで気持ちを言うために来たんですが……。あ、あの、わ、わたし、」
魔法使いの顔は真っ赤になっている。
こ、この展開は……。
まさか告白──なんてわけないか。
「羽夜斗君のことが好きなんです!」
その言葉を聞いてオレの好き度はMaxになってしまった。
ほんとに告白だったとは。
「オレも、好きです。」
驚いて無意識にそんな言葉が出てきてしまった。
「あ、いや、別に好きとか、そんなんじゃ……。」
恥ずかしくなってとっさに否定してしまうけど、一瞬明るくなった顔がみるみる暗くなっていくのっを見たら、肯定するしかなくなった。
実はそう見えただけだけど。
「やっぱり好きです。今無意識に飛び出た言葉にびっくりして否定してしちゃったけど本当はすきです。まじで好きです。付き合ってください。」
魔法使いはぽかんとした顔をしていたが、いきなり動き出した。
「は、ははははいいい?え、え?幻聴?好きって言った?付き合ってって言った?」
「言ったよ、オレ。」
「本当ですか?」
聞かれたのでもう一回言ってみる。
「本当です。付き合ってください!」
「は、はい。こちらこそ……よ、宜しくお願いします。」
「よろしくね。俺たちは付き合うことになったってことでいいんだよね。」
「うん!ありがとう。羽夜斗。」
「ねぇ、名前教えてくれる?彼女の名前は知っとかないと変でしょ?」
「私は由雨紀。」
「由雨紀、か。よろしくね。」
「うん!」
出会って二日で恋人ってどんなラブコメだよって思うよね。
オレもそう思う。
まあ、正確には二日じゃないけどね。
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