真実の答え

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真実の答え

特にけがはなかったので、次の日にオレは退院した。 家に帰ると、昨日から来ていた服を脱いだ。 「カサッ。」 服のポケットからそんな音が聞こえた。 覗いてみると、ひとつの封筒が入っていた。 『羽夜斗へ』 すぐに由雨紀からのだと分かった。封筒を開いて、読む。 『羽夜斗、あなたは今、とても悲しんでると思います。  何もできなかった自分を責めていると思います。  でもね、そんなことないよ。  こうなることを言わなかったのは、私のわがままです。  きっと言ってしまえば、  君はどうにかして生きる方法を見つけようとするでしょう。  見つからなかったら、残りの時間を少しでも濃く過ごそうとするでしょう。  でも、未来は変わらないし、私はいつも通りに楽しんで終わりたかったんです。  自分でもこうなるって知ったときは、未来を変えたいと思った。  でも、変わらないんです。  今まで何度も試してきたけど無理だったから。  このことは君のことを全然を考えてない行動だと思います。  だけど、私の初めてのわがままを許してくれると嬉しいな。  私に楽しいをくれてありがとう。  ずっと灰色だった私の世界に色をくれてありがとう。  私は君のことが大好きです。  私のこと、忘れないで。』 「ゆう、き……。ほん、と。わがままだなぁ。そうだね、忘れないよ、忘れない。ずっと覚えてる。だから、また、合えるといいな。さようなら、由雨紀。またね、由雨紀。」
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