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狂気の少年
チョキン、チョキン。
ハサミの切る音が聞こえる。
「まーた集まっちゃった!これでこの子もぼくの物。」
暗い部屋の中で一人の少年が言う。
よく見てみると、部屋も少年も血だらけで、その傍らには、一人分と思われる死体が置いてある。
四肢が切り裂かれ、目も耳もえぐられ切られている。
その一つ一つの部位を、まるで宝物を扱うかのように丁寧に瓶に詰めていく。
「よし、できた!やっぱりいいな~、綺麗で。この子はぼくのお気に入り三位にしてあげようかな。」
そう言いながら、棚へと向かっていく。
その棚には、目、耳、鼻、腕、足、などと書かれている。書いてある部位を、場所を乱暴に開けながら置く。
乱暴に開けてしまったので、入らなくなった分の瓶が落ちる。
それを気にもしていないように、置いた瓶をまた持ち上げる。
「可愛いな、可愛いな。特に髪の毛がいいよね~。こんな色見たことないや。ふふ、大好き──」
そういったとたん、その瓶を落としてしまう。
「──飽きちゃった。なんだかなぁ。まあいいや、次のを見つけよう。」
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