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未知との遭遇
夢を見た。
4月のある日、クラスで仲良くなった茂歩田茂武男(もぶたもぶお)と高校帰りに、
「しんなりとした玉葱もいいが、あえてしゃきしゃきとした食感を残した玉葱があったほうがいいって!」
「いや、飴色玉葱は必要だろ!!」
「飴色玉葱はカレーに奥深さとほんのりとした甘味を加えるが、歯ごたえという食べた感が足りないと思う!」
「だったらじゃがいもはメイクイーンにすればいいだけだろ!」
「そんな王道、ビーム兵器だけで長距離射撃の戦争みたいじゃないか。実弾ガトリングで機能低下、だがまだ行ける、みたいな展開も必要だと思う。」
「王道こそ正道、なぜそれがわからない!」
とカレー談義に話を咲かせるMMORPGでは近距離射撃避け壁の僕と安全圏からの一撃必殺を信条とする茂歩田。
しかし、
「だが、ドライカレーにみじん切りした玉葱ならアリだと思う。」
近接で長物を振り回す変態茂歩田。
「ありがとう、僕もとろとろじゃがいものカレーも好きだ。」
タンクでありながら敵後衛のバックスタップを行う僕と、何か通じるものを感じお互い手を出し硬い握手を交わす。
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