未知との遭遇

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「しかし、部長も何考えてるんだか。 今までに無い春のカレーを作れって、料理バトル漫画の影響をもろに受けて。」 180㎝、100㎏というプロレスラー顔負けの筋肉の鎧を纏った茂歩田は腕を組み、 「桜餅にカレーをぶっかけてやろうか?」 事も無げに言う。 僕らが何故頭を悩ませているかというと、僕らの所属する[カレーの、カレーによる、華麗な食卓]、通称カレー研から出された課題。 「ちょっと思ったんだが、グリーンカレーと普通のカレー作って、それでダムカレー作ってから、グリーンカレーのところに桜でんぶかけたら?」 「なんで?」 「俳句が流行ってるから『春』を表現しましたって言えばよくない? もしくはピンク色のカレーを作るとか?」 「ピンクのカレーとか!!」 ツボにはまったらしく茂歩田は周りに気にせず大笑いする。
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