未知との遭遇

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「まぁそこらへんは明日、学校で。って、笑いすぎ!」 なんとか笑いを堪えようとする茂歩田を眺め、ため息をつく。 どうにか笑いの発作を堪えた『もぶた』は、 「なら明日、学校でな!」 たぶん笑顔で挨拶したのだろう。 シルエットだけで右手を挙げて挨拶を返す。 T字路を曲がる彼を見送り、僕は歩き出すと、 「ピギャ〜!!!!!」 彼の悲鳴が聞こえ、腰が抜けたのか四つん這いで這ってくる。 引き返し、 「どうした?まさか青いツナギを着たいい男が体育座りで段ボールに捨てられて、拾ってくださいってお前を見てたのか?」 やれやれ、と首を横に振ると、 「だ、段ボールは合ってるが… 見れば分かる。」 彼は何故か怯えたように僕のズボンを掴む。
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