若、もう観念して下さい。

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しかし 「こんな時間までどうした」 「あ、バイトです。ちょっと遅くなっちゃって」 そう言って志乃が視線を横にずらすと 自転車を持った男が2人 こちらの様子を伺っている 「あ、バイトの人達で駅まで送ってくれるというので」 と、そちらに行こうとするので 「俺が送ろう」と言うと でもとか悪いとか言っている 「たまたま駅の方へ行こうとしているところだったからついでだ。 彼らは自転車なんじゃないのか?」 そう言うと、少し考えて 「そうですよね。ちょっと言ってきます」 と言って男の元に走って行った。 そんな用はないがな…たまには人助けもいいだろう… 小さく声が流れてくる 知り合いがとか行く方向が一緒だからとか言っているようだった。 「志乃!行くぞ」と声を掛け、駅方面に歩き出す…駅? 「若、多分私鉄の方の駅だと思います。」 「そんなのがあるのか?」 「紫のスナックのある方です」 「ああ」なるほど確かにあそこは線路沿いだな
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