若、もう観念して下さい。

10/15
前へ
/448ページ
次へ
あんちゃんのバイク通学は相変わらず続いていた ただ、毎朝恒例だった黄色い歓声も 段々と減っていき 今日などは遠巻きに見ている人や 丁度同じ頃に門をくぐるはめになった人達が 少し足を止める程度になっていた。 「最近は下っ端の人が送り迎えをしているらしくて お目当ての幹部の人達は来なくなっちゃったからね」 私にその情報は要らないのだけど… ミヤは続けて 「その代わりに、うちの学校のチームの子達からは 大層崇められてるらしいよ」 へー。 いや、どうでもいいのだけど… 私が返事もしないからか 隣でため息をついて 「多分、しーちゃんの物にイタズラしているのは アイツらだと思うよ」 「え?」さすがにビックリした。 「アイツら?」 「姫野杏(ひめのあんず)とその仲間達」
/448ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3335人が本棚に入れています
本棚に追加