若…それは誘拐では…

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若…それは誘拐では…

お付きの熊と歩いていると 突然熊が 「…若、こんなストーカーの様な事をしていないで 声を掛けたらどうですか?」 「ストーカー!? ばっバカか、これはその 護衛だ!!」 この一週間、俺は志乃に声を掛けられずにいた なぜなら 疲れ切っているはずのバイト帰りなのに それは楽しそうに歩いている志乃が 可愛すぎて…ずっと見ていたい 本当は志乃の正面から録画したいほどだ…しないけど いや…誰かに撮らせようか でも…俺より先に 正面からの志乃が楽しそうに歩く姿を見せるのは腹が立つ… そんな俺をストーカーだと!熊のヤツ沈めてやろうか 俺が思案していると、また熊が 「今日はクリスマスイブですし 一緒に食事でもしたら良いじゃないですか」 「クリスマスイブ…」 そうか、今日はクリスマスイブなのか 熊もたまには良いことを言う、沈めるのは今度にしよう 「熊、駅に車を回してけ」 「承知しました」 俺は決断は早いのだ。
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