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家族からの応援
夏休みに入ったがコロナの影響で
外出自粛になっていた。
今日は家族で家の庭で
バーベキューを企画していた。
薫は雅子と一緒にバーベキューの
材料を庭に運んでいた。
お肉、お野菜、飲み物を
庭にあるテーブルに並べていた。
テーブルにホットプレートを設置して
ジュースとウーロン茶、
そして夏の暑い日なので
アイスクリームとかき氷を用意した。
「三密NGの世の中だから、
家で楽しいことをやっていこう」
父の幸四郎と母の夏海は、
家族で過ごす時間を大切にしている。
雅子と薫は、両親の背中を見て
優しい子供に育っていた。
バーベキューの材料がそろったので
庭でのバーベキューが始まった。
誠が肉やお野菜を焼いていった。
焼けていくお肉や野菜をほおばっていた
雅子と薫は大喜びだった。
幸四郎は薫にこう言った。
「薫、自分の決めた道だから頑張りなさい。
いつか、努力が実ることがある。
それを信じて進みなさい」
「お父さん、ありがとう」
「薫は、母さんの良いところを
受け継いでいる。
きっと、お母さん譲りの容姿で
トップスターになれるかもな」
薫は宝塚歌劇団に入って宝塚大劇場の
舞台に立つという大きな夢を持っていた。
今は母夏海の紹介で
絵梨花先生のレッスンを受けて
来年の春に行われる入学試験を
受けることになっている。
夏休みになってからは、
絵梨花先生のレッスンに行く。
その日課になってから3カ月過ぎた。
部活であるバスケットボールに
理解を示してくれた絵梨花先生を
薫は尊敬をしていた。
「薫、これからは音楽学校の入学試験に
合格することを考えなさい。
そして、これからは絵梨花を
母として頼っていきなさい」
「絵梨花先生を?」
「絵梨花は宝塚はおろか
芸能界での人脈が多いの。
宝塚歌劇団でも振付師として
仕事をしているわ」
薫は夏海から絵梨花のことを
伝えられていた。
宝塚だけでなく芸能界でも
振付師として活動していることに
薫は感銘を受けていた。
絵梨花は夏海から薫を託された時から
薫に光る物を感じたというのだ。
「お肉、焼けているわよ」
「あたしも食べる」
雅子と薫は焼き上がったお肉を
ほおばっていた。
バーベキュー用に特別に注文したお肉は
瞬く間になくなった。
「薫、美味しいね」
「お肉、最高!」
雅子と薫は焼けたお肉とお野菜を
たくさん食べていた。
コロナでマスクが手放せないが、
これからも家族仲良く
暮らしていきたいと願っていた。
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