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「いってきます」
「いってらっしゃい」
玄関を出て学校に向かった。
学校に着き教室に入るとやけに騒がしかった。
「GMP増えたな」
「また増えだして怖いよ」
GMPのニュースで話題がもちきりだった。
発症者のデータを調べて、年々元の人格が消える確率が増えてきていることがわかり、発表された。
それを知った人々はGMPの危険性を再認識し、いつ、誰が発症するのか解明されていないこともあり、次は自分かもと恐れ、騒ぎだした。
今では発症者が出る度に一大ニュースとなっている。
「つかさ知ってるか?」
「何を?」
自分の席につくなり友人が話かけてきた
「今回の発症者、噂によると中学の同級生らしいぞ」
「マジかよ、誰なんだ?」
「聞いた話だと藤島らしい、同じクラスになったことないからよく知らないんだけどな」
「俺もクラス違ったけど、名前は知ってる」
「藤島は入院したらしいんだ
最近今までの藤島と言動が違ったり、学校休みがちになったりしていて、みんな心配していてたみたいだ。ふそしたら今日のニュースでそうなんじゃないかって話になったらしいんだ」
「発症者が近くにもでてきたわけか」
GMPは発症例が少ない。
1ヶ月に数人程度だ。
年々増えてきているようだが。
今回、自分達の知る人が初めて発症したということもあり
今まで以上にGMPで騒ぎ立っているようだ。
「元の人格が消えないことを祈るしかないな」
「そうだな、この病の原因は何もわかってないもんな」
この病を発症する原因は遺伝子が関係していて
何らかの原因で遺伝子が組み変わってしまうことにあるらしい
そのことについての研究は今現在何も進展しておらず
この病の対処法はゼロであった。
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