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マスクをかぶった西木の口元が笑っていた。
投げられたボールを受け止め、早速汗をかいた手のひらにロージンバックを握った。
フッと指先に息を吹きかけると、白い粉が舞う。
観客のほとんどは相手の応援団。でも、だから何だってんだ。
見つめたミットの下のサイン。
内角低めのストレート。
一歩引き、真っ直ぐ上に振りかぶる。
監督お墨付きの目つきの悪さで、バッターを睨んだ。
さあ、今日も三振の山を築いていこうぜ、
相棒!!
〈おわり〉
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