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「和室ってエロいなー♡」
「エロいのはおまえだ……」
普段はどんなに多くても三回なのに何回するんだ。思春期か。発情期か。
嬉しいけど。
「宗ちゃんがトロトロで可愛いから悪いー」
「おまえがトロトロのドロドロにしたんだろっ。それにセックスの時だけ可愛いみたいに言うなっ。俺はおまえの前ではいっつも可愛いっ」
「知ってるー」
褐色の腕の中に絡め取られて脚も絡め取られて、雁字搦めに愛されて溺れる。『てへん』でも『さんずいへん』でも俺の弱さの源は全部佑。佑だけが俺の弱点なんだぞ。覚えとけ。
「キスマークつけていい?」
「うん。歯型でもなんでもつけて」
左の鎖骨に沿ってひとつ、胸にもひとつ、ふたつ、左右の脇腹と内腿。そして背中にはたぶんたくさん。俺が佑にする事があっても(色黒ゆえにさほど反映されないが)、佑が俺に吸い着くなんて滅多にない。それもこんなに、独占欲を刻みつけるように印を残したがるなんて。
「痛くない?」
「だいじょうぶ……もっと吸って……っておい、尻をかぶるな」
「歯型つけていいって」
「いやフツー肩とか腕とかに、ぁんっ!」
「声、録音して持って帰りたいなー」
「ちょっ……待て待て待て、たすく……!」
「どこもかしこも大好き……」
俺も好き。死ぬほど好き。でも、でも……!
普段されない事をされると羞恥心か何かで頭が真っ白になるからヤメテー!
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