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知り合ったのは大学のサークル。 芦屋イヅミは、明るく活発な女性だった。 俺達の大学のJAZZサークルは、そもそも女子メンバーが少ない。 そこへ、彼女が入部してくれたので、メンバーは色めき立った。 イヅミの担当楽器は、テナーサックス。 女子とは思えない程パワフルな演奏で、同じテナーサックスを担当するこの俺も、圧倒される程だった。 ショートヘアで痩せ型のイヅミが、テナーサックスでソロパートを演奏すると、オーディエンスも沸きに沸く。 実際、見事な演奏だった。 技術的には、サークルの中でも一番だった。
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