2.エルフって結構口悪いんですね!

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「も、も、申し訳ありません!」  カッサは2人の年聞いてびっくりし、慌てて敬語を使って謝罪をする。アストはその様子が可笑しくて堪らなかったが、自分の性分にあってないと思い、無表情でそれを見つめる。 「それで、お前はどうやってここに来た?」  アストはトウキとケイヒを手から離しながらカッサに問いかける。トウキとケイヒはパタパタと飛んで草木の茂みへと入っていった。 「どこから話せばいいのか……、」  記憶を辿り思い返すと言葉が詰まってしまうカッサ。アストは恐怖に怯えるカッサの瞳を見逃すことはなかった。 「言いたくなきゃ、言わなくていい。ここに、人間が来るのが珍しいから気になっただけだ。」 「……すいません、」 「青い顔しやがって。腹減ったろ、俺について来い。」  カッサは言われるままにアストの背を見つめながらついて歩く。そして、ふと彼は気がついた。 「アスト……さんには、羽は無いんですね。」 「あぁ?」  アストにはカッサの問いかける声が小さすぎて聞こえなかった。その為足を止めて振り返る。しかしアストが止まると思っていなかったカッサはそのままアストへとぶつかっーー
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