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「そういや、2000エア離れたシラベの森から来たとか言ってたな。」
「ゴゴゴ! ゴロローー?(以下省略)」
(なんと! 2000エアと言えば、異世界のブラジールから、ジパングの距離ですよ!? 何故こんなお方が、この地まで?)
「……そ、そうだな……」
首を捻りに捻り、不思議に考えるヨルムに、アストはこのドラゴンが『自分を嫁にするために来た』とは、なんだか言い出せなかった。
(そうだ、こいつが言っている伝承も本当かどうか、分からねぇし、勘違いってこともあるだろ……)
……そして、そんな遠くからやって来たドラゴンの王を休ませもせず、また2000エア帰らせようとした鬼畜の所業も、もちろんヨルムには言えなかった。
すると島の方から群れをなしてワラワラと精霊たちが木の蔓を持って飛んできた。
「「アスト様〜、蔓をお持ちしました〜!」」
「おう、みんな ありがとう!」
アストは蔓を受け取ると、それを持ってヨルムによじ登った。
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