4.あの〜あなたはどちら様ですか?

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精霊たちもヨルムも人魚のフィンも、彼が何をするのかと様子を伺っている。 「流石にこのデカさは無理だな……」  と、言うとアストは龍の唇に、自分の唇を重ねた。  そうすると、もちろんドラゴンの身体はみるみるうちに縮み、エルフへと変身する訳で…… 「「ーー!!?」」  その光景に皆目を丸くした。  アストはそれを確認すると「よし!」と言って持っている蔓をそのエルフ姿のドラゴンに巻き出した。 「ゴ、ゴゴゴ!?」 (な、何をしてるのですか!?)  ヨルムがすぐさま声を上げた。 「ん? 体調悪そうだから、島で看病してやろうと思うんだけどよ、デカいままじゃ看病しにくいし、運びにくいから、とりあえず縛って島に連れて行こうとしてるだけだ。」  アストは落ち着いた様子で、その大男にありったけの蔓をグルグルと巻き付けている。  しかしヨルムはフィンの通訳を聞きながら、「ゴッ!!?」と、声を上げ 身体から滝のように汗を流し始め…… 「ゴ、ゴラゴゴラゴゴ、ゴゴゴロゴロー!!」 (じ、自分が運ぶから、蔓で縛るのはやめてくれー!!)  ……と、必死の形相で、叫ぶのだった。  
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