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 彼女の部屋に入ると懐かしさがこみ上げてくる、机の上には彼女らしくゲーム機と通信ケーブルが置いてあった、あの頃は一緒に沢山ゲームしたなぁ…… 「しんみりしているね」 「ああ、懐かしくて」  彼女の所在地を教えてもらったので電車に乗りUターンをする。帰りの景色は興味がないのかしらたきは俺の膝の上に手と顔を乗せている、なんとなく撫でる。 「こうすればご主人様に撫でてもらえたんだぁ……」 「撫でてほしかったのか?」 「なんでもなーい……元カノ、大切なの?」 「大切だよ、ずっと想っている、あの時別れたのが惜しいくらい」  心がくしゃくしゃになりそうだ、会って詫びなくちゃいけない気持ちが募ってくる。 「私が、私が彼女になろうか……な」 「しらたきが……?」  しらたきの声が震えている。更にほんの少し汗が垂れている。 「こんな子供みたいな見た目で言うのもあれなんだけどね……」 「気持ちは受け取っておくよ、しらたきは最高のパートナーだよ」 「そのパートナーって親友って意味だよね! ごめんね、大きな声出して……」  前のめりになったしらたきは俺の肩に手を回し、そのあと声を出すことは無かった。
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