柏木陽斗の場合 その2

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 トクンと甘い疼きを伴って、湖面に波紋が広がるように、胸が温かくなって行く。 「好きだ」 「あ…僕も、好き」  漸く気付いた感情。陽斗はディオの背に手を回して、縋り付いていた。  マンションへ帰宅そうそう、ディオは陽斗を浴室へ連れて行き、シャワーの飛沫を浴びながら互いの衣服を脱がし合った。 「あん」  全裸になった陽斗を、我慢が出来ないと肌にキスの雨を降らせる。紅い乳首に舌を這わせ、啄ばむように舐め上げれば、嬌声を陽斗が奏でる。 「もっと啼け。私にお前の声を聴かせてくれ」 「あん、そんな、強くしちゃ…」  イってしまう。  陽斗は小さな声で訴える。  ディオはにやりと笑い、下肢に手を伸ばし、跪く。 「陽斗、私の魂」  見上げられ、陽斗は震える陰茎を口腔内に含まれる光景に息を呑んだ。 「あ、あ、あっはうん、ディオ…ディオ…」  ぐちゅっちゅ。  初めての快感。初めての羞恥。何もかもがディオから与えられて、陽斗は感極まった。 「あ、イクっんん、ディオ、駄目ぇっ出ちゃうっ」 「出せ。呑んでやるから」 「やああっ!」  ドクン! と胸が熱く、蕩けるような熱い飛沫がディオの口腔内へ消えて行く。 「はあはあ」  ガクンと力の抜けた陽斗を抱き、ディオは頬にキスをする。 「陽斗…」 「ん…」  陽斗を床に寝かせてソープを手に取り、秘孔をぬるりと撫でる。陽斗は驚いて腰を振るわせた。 「怖いなら」 「止めちゃやだ…して?」  とろんとした双眸で、陽斗はディオに懇願する。  ディオは自分の唇を舐めて、つぷりと中指を秘孔に入れた。陽斗は眉間に皺を寄せたが、すぐさまディオの見付けたある一点に、身を捩った。 「ここか」 「あうんっ!」  ぐちぐちと水音を鳴らしながら、陽斗を攻め、快楽に昇らせる。 「あ、またっ」 「何度でもイけ陽斗」  指が3本になった頃、蜜を垂らし続ける蜜孔にディオは喰らい付き、じゅるじゅると吸い出す。  陽斗は啼きながらディオの髪に指を滑らせた。 「はあんっ好いっディオ! イクうっ」  もう良いだろうと、指を抜いたディオは猛る陰茎を陽斗の秘孔に押し当てる。 「んん、んあああああああああっ」  熱い痛みと共にゾクゾクとする、なんとも云い様の無い快楽。 「ああ…陽斗」 「ディオ、ディオっ」  陽斗を抱き締め、腰を穿つ獣。唇を重ね、舌を絡めながら唾液を吸い合った。 「あ、あ、あおっきいっ、ディオの、変になっやう、やあああっもっと~」  初めてなのに、こんなに乱れて恥ずかしいと、陽斗はいやいやと顔を横に振る。  可愛くて仕方が無い。  惚れたのだ。  このツンとした寂しがりやな天使を。 「陽斗。愛している」  見下ろし、つんと屹つ可愛い乳首に吸い付けば、陽斗はもっとと強請る。  愛しくて堪らない恋人へ、ディオは愛撫を施して行く。  朝方まで求め合い、精を吐き出し愛を分かち合った陽斗は、ディオの腕の中で幸せな眠りに着いたのだった。   end
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