ありがとうございました。

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ありがとうございました。

あ、終わりではありません。 紛らわしくてすみません。 俺恋で遥さんが物を捨てる際「ありがとうございました」と言って捨てるのを覚えておられる方はいるでしょうか。 あれ、実際に我が家でやっております。 毛先の開いた歯ブラシを捨てる時、 小さくなって着れなくなった服を捨てる時、 使っていた物を捨てる時は「ありがとうございました」と言ってからごみ箱へ。 子供たちはもちろん、私もやっています。 たまに忘れてそのまま捨ててしまうと次女から速攻で注意が入ります。 「ママ!ありがとうございました言うてないよ!やり直しよ」 「あ、はい。ごめんなさい」 台所で使う布巾はすぐ汚れて捨てることになるので、そんなに「使いました!!」って気にはならないんだけどなー…… 後ろで次女が見張っています。 はいはい、ちゃんと言いますよ。 「ありがとうございました」 「はい、良くできました。座って座って」 「はい」 座ると雑〜な頭撫で撫でをしてくれます。 本当に雑です。 成長著しい次女は捨てる物=季節の変わり目です。 衣替えの時期になるとこれ着てみて、次これね、と次々お着替えしてもらい、このシーズン着られるものと着られないものを分けます。 今年も夏物から秋冬物に衣替えする際ごっそりと捨てる物がありました。 「はーちゃん、これありがとうございましたしてきて」 「はーい」 あとはこれもこれも着てもらわなきゃ。 そう思うのに次女が戻ってきません。 「はーちゃん?」 ごみ箱の置いてある台所に行ってみると。 開けたごみ箱の前で一つ一つ着られなくなった服をごみ箱に入れ、その度に「ありがとうございました」と言っている次女。 その小さな背中を見ているだけで泣けてしまう涙脆い親バカな私。 毎日一緒に過ごす日々で成長を感じることはあまりありません。 出来なかったことが少しずつ出来るようになり、ダメよと注意したことをいつの間にかちゃんとやめていたり。 こんなに小さいのにちゃんと成長しているんだなぁと感動します。 私なら一気に全部を捨ててたった一度のありがとうございましたで済ませることを、次女は一つ一つにお礼を言えている。 そのまま大きくなってね、と増々涙ぐむ私をよそに次女は最後の一枚までありがとうございましたを繰り返しました。 えらかったね、と存分に褒め、さあ続きを。 「あ、ママ、このおパンチュもうきついの」 「え?そうなん?」 「うん、お股がね、きゅってなるんよ!」 「(きゅっ???)………………じゃあ、ありがとうございましたしようか……」 「うん!おパンチュバイバーイ」 そこはありがとうございました、じゃないんだ…………… パンツにはさほど思い入れのない次女でした。
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