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むかし、むかしのお話
「おい………。おい!!」
「なんでしょうか?」
前を歩いていた黒スーツの20代後半の男は、がっしりした体で高身長、その体を活かして小さな枝を排除しながら先を歩いていた。
「ここは…本当に日本か?どんだけ田舎だ!」
がっしりした黒スーツの後ろには、威張り腐った口調で如何にも金持ちそうなグレーのスーツの同じく20代後半、前を行く男程ではないが身長も180はあり、整った顔をしている品のある男性がいた。
「仕方ないですよぉ?社長…もう少しですよ?多分…。」
社長と呼ばれた男は後ろを振り返る。
「もう少しもう少しって…さっきからだぞ!佐野!」
品の良い社長と呼ばれた男性に佐野と呼ばれた茶色のスーツの男は、社長から随分、下に離れていた。
白髪交じりの髪に肩で息をして、付いて行くのにやっとの様…165センチに中肉中背、年齢は50代前半、息も上がる訳である。
佐野と呼ばれた後ろにはもう一人、黒スーツの男がいる。
細い体で、茶髪の長めの前髪、身長は180ちょい辺り。
無口なのか、黙々と歩いていた。
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