第10章 国体に向けて

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第10章 国体に向けて

六角は監督に呼び出されていた 監督「なあ六角。国体で優勝したいのは分かるが飽く迄も来年3年生になる部員の事を考えてくれないか?海斗や山井が投げてお前が取れば優勝も出来るだろうだがそれだと下の部員達が成長しないんだ。今回は辻村と神月悠斗のバッテリーを多く使う。」 六角「俺もその意見に賛成です俺は自分達が国体で優勝するより来年後輩達が甲子園で優勝するほうが嬉しいですから」 そして六角はこの話を六角とカイリにもした。 海斗「監督の言う事に間違いはねーぜ!辻村に投げさせねーとな」 カイリ「そうだね夏優勝したんだし国体って何処かお祭り的なイメージがあるからね、殺伐としていないしそういえば今日新しくMGが入るよ僕の妹さ」 海斗「えーっ妹何ていたのやっぱノックとか凄いの?」 カイリ「一応シニア経験者でノックの技術も僕レベルさ海斗の全力投球も問題なく捕球する技術はあるよまぁ単純に性格の違う僕が一人増えたイメージさ」 六角「それは助かるカイリが卒業したらMGがいなくなるからな」 そして部活にて 監督「今日からMGをやる羽衣令莉だ家の野球部の事は良く知っているらしい皆宜しく頼むぞ」 レイリ「始めましてレイリです高校2年生です姉がお世話になっています宜しくお願いします。」 カイリ「レイリ!グラセンは良いからシートノックの準備をしてくれ」 レイリ「はいお姉ちゃん」 カイリ「お姉ちゃんじゃないグラウンド居る時はMGリーダだよ」 そしてベンチ入りメンバーがランニングを終えシートノックを開始する。 今回のシートノックは来年度を見据えた新メンバーが守備につく レイリ「じゃあサード三好君」 「カキーン」 三塁線のギリギリフェアゾーンに入るも三好はダイビングキャッチ正座の姿勢でホームに返球する。 身長183センチの大型サード体は太く筋肉の塊打撃では三上に勝てなくベンチ入りメンバーだった レイリ「次ショート宇佐美君」 「カキーン」2遊間を抜ける打球を余裕でキャッチレーザービームで返球する。 レイリ「次セカンド丸井君」 「カキーン」 一二塁間の痛烈な打球を足だけで追いつき矢の様な返球でバックホームする。 レイリ「次ファースト池浦君」 「カキーン」 一塁線ギリギリのゴロに飛びつきボールはファーストミットのポケットに吸い込まれる。 海斗「凄いノックだなカイリ以外にあんな打球飛ばせる何て」 カイリ「彼女は北本牧シニアで4番を打っていた怪物さ!丸井とは入れ違いだけど彼の後輩でもあるんだ」 レイリ「レフト飯島君」 「カキーン」 ショートフライの打球を全速で前進しスライディングキャッチ。 飯島は来年度の4番候補だ。 レイリ「次センター稲村君」 「カキーン」 弾丸のセンターライナーを片手でキャッチ、ボールは両手で捕れと言うがそれは古き指導者の言葉、非効率的で現代の高校球児は片手で捕球する。 レイリ「ライト夢蔵君」 ファール気味の打球を小走りでキャッチし返球する。 村井「コラーッ!!夢蔵其処は全力ダッシュだろ!!」 夢蔵「チッ老害が古いんだよ考え方が捕球できりゃいいだろ!!」 夢蔵は小声で言ったそして大声で叫んだ。 夢蔵「ウッスすいませんしたっ!!」 レイリ「キャッチャー悠斗君」 「カキーン」 ボールはホームベース上空へ上がるも風に吹かれてボールが流され着地地点が定まらない、しかし神月悠斗は直感と経験だけでそのボールを捕球した。 レイリ「ナイスキャッチ!!」 レイリ「ピッチャー真田さん」 「カキーン」 打球はピッチャーよりセカンド向けのゴロだが真田はダイビングキャッチ、投手として怪我をも恐れぬプレーを見せる。 真田はチームに海斗、村井が居る中で辻村と同じくバッティングピッチャーを務めてきた。身長180センチのオーバースロー右腕で球速は140キロ前後とカーブと縦と横のスライダーを投げわける。 レイリ「次ピッチャー辻村さん」 「カキーン」 辻村は身長が195センチにも伸び超大型右腕として世間から注目を集めている。 球速も150キロを超える海斗に続いてエースとなる投手だ。 レイリが打った打球は長身の辻村の足元を狙う痛烈なゴロだ、長身の選手は地面と目の距離が長いため足元のゴロは苦手とされているが辻村は難なく捕球し送球する、これは1年間カイリのノックを受けてきた賜物だ。 辻村の球種も海斗と同様でカーブと横のスライダーにスプリットとチェンジアップを投げる、全て海斗直伝の変化球だ。 そして練習終了後。 六角「という訳で国体のメンバーは新チームのメンバーでいきたいと思う、勿論出場するからには優勝する事が目的だいいな!!」 悠斗「あのーキャプテンうち《創立》は国体出場権があるからまだ決まってませんが時期的に次のキャプテンを決めたいと思います。もう何処の高校も新キャプテンの元で練習しています。うち《創立》も遅れをとってはいけないと思うんですが?」 宇佐美「そりゃキャプテンに失礼だろ!!うちは国体まで3年生が出場権がある丸でキャプテン達を追い出す様な言い方じゃないか!!」 夢蔵「別に追い出す心算(つもり)で悠斗は言ってるんじゃない、実際他の高校は既に新キャプテンが決定していて国体に出場するうち《創立》がイレギュラー何だよ別に決めるだけなら決めちゃっても良いだろう」 現在の二年生、新三年生組みは旧キャプテン派の宇佐美、飯島、や現在1年生の丸井達レギュラー組みに対して新体制派の悠斗達との間で派閥が生まれている。 六角「良いだろう明日新キャプテンの投票を行う。俺達はもう引退するから決定権は現在の二年生と一年生に委ねよう」 そして練習後、何時も通りカイリは秘密特訓を行い海斗もそれに付き添うが今日からはレイリも加わる事になる。 カイリ「良いかいレイリノックは今日は上手くいったけど継続して今日の様な打球を飛ばさなきゃならないだから僕は毎日残って練習しているんだ」 レイリ「まぁお姉ちゃんの帰りが遅いのは知っていたし二人が交際してる事も知ってるよ私がお邪魔で遠慮した方が良いかなと思ってね」 カイリ「あぁ正直邪魔だよ海斗と二人っきりになれる貴重な時間なんだ正直言うと...」 海斗がその台詞を遮りこう言う。 海斗「まぁ良いじゃねーか俺はカイリの妹の事最(もっと)知りたいしレイリの練習が今後の野球部の向上に繋がるんだ期間は後半年位だけど3人で練習しよーぜ」 カイリ「海斗がそう言うなら仕方ない僕としては不本意だけど」 海斗「にしてもカイリの妹だから変わり者だと思っていたけど意外と普通なのな」 レイリ「姉は変わり者ですからね」
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