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第3章 新生創立学院高校野球部
「横浦さんと丹波さんプロ入り濃厚だってよ。」
「うわーやっぱあの二人は化け物だよ!!」
そんな話をしていると監督がやって来た。
小倉監督「と言う訳で3年生はもういない其処で投票で新キャプテンを決めたいと思う。各自名前を書いて集計箱に入れてくれ自分自身を推薦してくれても構わん」
そして30分程経過する。
そして新キャプテン発表の時間。
小倉監督「結果を発表する僅差で新キャプテンは海斗だ。」
海斗「済みません俺に投票してくれた人確かに俺でもキャプテンは務まるかもしれないです。ただこのチームには俺以上に相応しい人物がいるんですよ甲子園だって夢じゃない監督?僅差で俺に負けた人間は?」
監督「六角だ」
六角「辞退してくれて助かるぜ甲子園なんか出場する事を目標にしてる奴にキャプテンは無理だ!!監督、俺がキャプテンなら全国制覇を約束します
ただメンバーには地獄の様な特訓で死んで貰うけどな」
監督「地獄の様な特訓だとお前は去年の夏練習後に女子MGが亡くなったのを知らんのか?今選手が倒れて搬送されたりしたら大きな問題になるぞ」
六角「勿論知ってます水を飲むなともいいませんむしろ水分補給はどんどんしろという心算ですただ地獄の様なメニューは熟して貰います」
六角「先に俺の方針から話しておく今の野球に過激な特訓や根性論は不要だと言われ俺もそう思うがそれを言っていいのはやった奴だけだ!これから皆には地獄を見て貰う。ついてこれない奴は辞めてくれて構わないしかし絶対全国制覇を約束する。命までは賭けなくていいだが魂だけは賭けてくれ」
六角はこの部に持っている人間が複数名いる事を確信していた。
六角「取り敢えず練習は朝四時から開始だウォームアップにグラウンド100周皆6キロ以上の鉄アレイを持って走る。」
小倉監督「そして副キャプテン何だが」
海斗「どうせ山井でしょ」
小倉監督「その通りだ副キャプテンは山井で確定だ」
山井「俺は海斗は嫌いだが六角にならついていける」
そして1週間が経つ3年生が抜け48だった野球部員は30人迄減っていた。
理由は過酷な練習の所為だ。
18人もの退部者。
自衛隊で最も過酷なレンジャー部隊も真っ青の練習メニューを熟し1年後。
今は7月夏の神奈川予選大会が開催されようとしている。
海斗、六角、カイリにとって最後の夏。
カイリは練習中突然倒れた大騒ぎになる。
海斗はカイリを保健室へ背負っていき休ませる。
カイリは何で何時も良い匂いがするのだろうと感じた、柔軟剤とシャンプーの混ざった匂いだ。
海斗「なぁカイリ無理しなくたって良いんだ目を覚ましてくれよ」
そして夕方カイリは目を覚ました。
カイリ「あっ!練習に戻らなきゃ」
悠斗「海斗馬鹿を言うなたかが野球の練習で倒れて命の危険があるんだぞ
もしお前がいなくなったら俺は、俺は」
カイリ「海斗御免ね心配かけて今後は無理しないでキツくなったら言うから。それに’たかが野球の練習’何て言っては駄目だ僕達は全国制覇する為に存在するんだからね」
海斗「ああそうだったな!にしても頼むぜお前は俺より先に死んではならないんだ」
春はどうなったか?
秋季大会、関東大会で圧倒的な点差で優勝し春の選抜に出場。
春の選抜高校野球大会で甲子園第4戦目で大阪桜蔭と激突。
5対2で惨敗した。
選手たちは号泣した、地獄の練習をこなしても全国制覇出来なかったからだ。
皆思っていた、感じていた日本の高校で何処よりも自分達が1番練習してきたと。
無謀かも知れない無理かもしれないでもこの経験は夏に繋げる経験となり無駄ではなかった。
敗因は桐蔭大阪のエース大型左腕の山城の高速スライダー。
これが全く打てなかった。
創立学院高校は右打者が圧倒的に多い。
一般的に右打者に対して左投手は有利で当時のスポーツ新聞でも創立学院高校が勝利濃厚と書かれていた。
しかし桐蔭大阪の山城の高速スライダーのキレは尋常じゃなくあからさまにボールに外れる球が150キロ近い速度で内側に食い込み外角の低めとかに決めてくる。
海斗も六角もこれには手も足も出ず1点しか取れなかった。
そして春の選抜で全国制覇したのは大阪桜蔭。
今創立学院高校野球部は春の悔しさをバネに左投手の辻村にスライダーを投げさせ山城対策を行っている。
そんな7月の頭。木々の種類によって、その緑の美しさを異にするが、初夏の若葉はすべて新鮮でみずみずしい。
六角「1年近くやってきたが海斗、お前がカイリと付き合ってるのを知ってる。でも練習が激しすぎてデートの一つも出来ていないだろう。貴重な高三最後の夏、こんな青春時代を野球だけに注がせて申し訳なく俺は思ってるんだ」
海斗「はぁお前からそんな弱気な台詞聞かされる何て思ってもいなかったぜ!俺も皆もお前の目標の為に練習してるんじゃねぇそりゃ最初は甲子園に出場出来れば良いと思ってた。でも今は違う全国制覇しなきゃ今迄の練習の意味も無いしそれにかけるのが青春だと思ってる。ある有名人が言ってたよ!失敗は何時でも取り返せる?何をするにも年齢は関係ない?ふざけんな俺達にはそんな言葉通用しねー今しかない今この瞬間、瞬間を大事にしなきゃなんねんだ。
次弱気な台詞カマしたらぶっ飛ばすからな」
丸井「キャプテンに海斗さーんフリーバッティング準備出来たっすよ早く来て下さいよー!!」
彼は1年生で唯一のレギュラーでセカンドで2番を打っている丸井。
体に恵まれず169センチと小柄だが守備のセンスと抜群のミート力は1年生でも頭3つ分位抜けているセカンドでありながら強肩だシニア時代はサードを守っていたらしい。
中学時代北本牧シニアでキャプテンを経験し全日本選手権優勝と海外選抜メンバーも経験している唯一の全国制覇経験者という凄い肩書きだ。
海斗「あー悪い丸井俺達は一寸ピッチングやりてーからよ」
六角「今からピッチング?」
海斗「あぁ、行こうぜ六角試したいボールがある」
六角「分かった試したいボール?お前今更新しい変化球は無しだぞ危険過ぎる」
海斗「分かってるって」
そして二人はグラウンド隅にあるブルペンに入る。
海斗「早いストレート投げるから気合入れろよ」
六角「お、おう」
「ズギュン」
「バシッ」
六角「こっこれはストレートだが何時ものストレートじゃない伸びが違う初速から球威が落ちて来ない」
其処へ一回戦の対戦相手の偵察に行っていたカイリが帰ってくる。
何故一回戦の相手が試合をしているかというと創立学院高校は第4シードなのだ。
カイリ「あれ投げれる様になったの?僕にも捕球させて六角君ミット借りるよ」
海斗「全力で投げるぜ」
「ズギュギューーン」
「バシーーーン」
六角「ひゃ!!160キロ超えてるぞ」
カイリ「良い感じだよボールの回転もバッチシ六角君これはジャイロボールだよ」
六角「これがジャイロ!確かに何時もの様にバックスピンじゃなくドリルの様な回転してる」
海斗「どーだこの球も含めてサイン組み立ててくれ」
六角「あぁ、分かった所でカイリ一回戦の相手は?」
カイリ「県立東戸塚高校だよ、正直まだ野球になってないレベルだね」
六角「分かった監督に報告してくれ1回戦先発は山井で行くぞ海斗はライトだ」
そして1回戦保土谷球場。
対戦相手は県立東戸塚高校。
監督「いいか今年のお前等は大阪桜蔭と共に優勝候補の筆頭でその得点力から’破壊神’と言われているその名の通りの試合をしてこい」
一同「はい」
試合開始前の円陣にて
六角「今日の課題だ。良いか5回コールド何て甘い事は言わない122対0ってのがギネス記録だこれは青森の記録だこの時代7回だったが俺達は5回でこの記録を塗り替えるそして山井、お前は完全試合だ」
山井「了解やってやんよ」
六角「創立ファイッオー!!!!」
試合開始
東戸塚高校の先行だ。
山井はスリークォーターの右腕投手140キロ台のストレートからカーブ、ストレート、スライダー、シンカー、シュートと多彩な変化球で相手を翻弄する
1回の表
その山井の多彩な変化球に手も足も出ず三者連続三振。
そして攻撃、
カイリ「良い?相手の投手は右腕のオーバースローで急速は130キロ前後、球種はストレート、カーブ、あまり落ちないけど落ちるスライダーを投げてくるからね」
六角「良いかストレートとカーブだけでいいスライダーは捨てろほぼボールになるその内気付いてスライダーしか投げなくなるからそうなれば200点は取れる」
一番バッターはショート宇佐美。
言われた通りストレートをセンター前に返した。
宇佐美「あーあ俺は勝てれば早く試合終了させて帰りたいんだけどな」
そして2番丸井、通常此処なら送りバントなのだが破壊神と呼称される創立は態々アウトはくれてやらない、カーブを叩いてライト前ヒット。
そして3番花道海斗、全力でカーブを叩き2ベースヒット宇佐美がホームインして1対ゼロ
「4番キャッチャー六角君」
ウグイス嬢のアナウンスが響き渡る、六角は弱者に対して決して手を抜かない手を抜いたら相手に敬意を表してない事になるからだ、高校野球はただ体を作って上手な野球をやれば良いのでは無い、野球というスポーツを通して精神的にも向上せねばならない。
そして六角はストレートを思い切り叩いたセンターバックスクリーンにボールは入る。
六角の高校通産本塁打が99となった。
そして1回脅威の31得点を挙げ2アウトランナー2塁3塁でバッター1番宇佐美。
相手はスライダーに手を出さない創立の攻めに気付きスライダーしか投げなくなっている。
宇佐美も大量得点で気を抜いていた、落ちてくるスライダーのボールの遥か下を叩きボールはチップしキャッチャーフライとなり3アウトチェンジ。
海斗がキレる。
海斗「てめー宇佐美その気が入ってないプレーは何だやる気あんのかよ?」
宇佐美「何すか?野球はゲームっすよ!!何時かは3アウトになるんすよ!」
海斗「何だとテメー」
海斗は宇佐美の胸倉を掴む。
六角「まぁまぁなぁ宇佐美お前だって必死にプレーしたんだよな?俺達が全力でプレーしているのは力の差を誇示する為じゃない相手だって少ない人数で必死に練習して1回戦勝って俺達に挑んで来ている。そんな相手に敬意を表して全力でプレーする事がマナーだ、そして俺達が勝って全国制覇する事でも相手を称える事が出来るんだよ分かってくれ。それにこんな話がある俺の友人の高校は人数も少なくていわゆる弱小高校だ目標は1回戦突破で友人はその目標を叶えたよ。その目標と俺達の目標である全国制覇は変わらない目標を達成出来なかったら俺は友人に負けた事になる。目標は大きさじゃねぇ叶えるかか叶えないかの違い何だよ」
宇佐美「分かったっす海斗さん悪かったです」
海斗「俺も熱くなり過ぎたよ」
こうして一回戦は132対ゼロで完全試合、山井の投球とこの点差は後にギネスブックに載る事になった。
試合終了後
監督「今日は良く全力でプレーしてくれた良くやったそして明日の日曜日は練習は休みだ以上解散」
選手全員唖然としていた、大会中に休暇何て有り得ない。
帽子を取って直様六角が監督に駆け寄る。
六角「一寸監督今大会中ですよ休み何て有り得ないですよ」
監督「全国制覇する高校ってのは当たり前の事やってちゃあ駄目何だよ!!それに今の野球は休む事も練習の一つ何だ!偶には監督の言う事聞けよ」
六角「は、はい」
海斗は迷わずカイリを誘う。
海斗「あ..明日何だケド予定ある?」
カイリ「ある訳ないさ明日は練習日だったんだよ?」
海斗「あ、じゃあさあ明日...」
カイリ「なら明日遊びに行こうか10時に横浜駅改札前に集合だよ」
全部カイリが決めてそして言ってくれた。
普通野球部の一介の投手と美少女MGが交際している事を皆が知ると妙な雰囲気になる。
しかし男勝りであるカイリは異性として見られていない、唯一女性として意識しているのは海斗だけなのだ。
これが妙な雰囲気にならない理由だ。
カイリが全く喋らない女性で僕っ子という設定でなければモテモテだっただろう。
そして海斗はカイリと私服で二人っきりになるのは初めてだ。
せめて格好付けて向かいたい所だが所持している洋服の少なさと坊主頭では引き出しが少なすぎる。
別に坊主必須でないこの野球部で海斗は髪を伸ばす事を決意した。
そして当日
考えに考えた結果デニムのオーバーオールを上は着用せず下にだらんとたらして上はTシャツと割りとシャレッ気があるスタイルにまとまった。
10時横浜駅改札
海斗は30分前には待ち合わせ場所に着いていた。
其処にネイビー花柄スカートにストライプシャツを着た美少女が現れる、カイリだ。
カイリ「待ってたんじゃないかい?」
海斗「いや、今着いた」
海斗は嘘を付いた。
カイリ「じゃあ一寸早いけどカフェでお茶してお昼にしようか」
何時も思っている事だがカイリからは良い匂いがする、香水とかではなく柔軟剤やシャンプーが混じって絶妙な良い香りを出している。
海斗「あ.あぁいいんじゃねーか」
完全にカイリにマウントをとられた。
そしてテーピングしてあるカイリの右手が海斗の左手と結合する。
海斗「ちょっ!!誰かに見られたら」
カイリ「皆知ってるんだから僕達が付き合ってる事」
海斗「その僕って呼び方何とかなんないの?お前は女何だぜ!」
カイリ「僕っ子は’性分’でね社会人になるまでは修正する必要は無いのさ」
就職する時は流石にその’性分’って奴も変わるのかと思った。
心拍数が増え顔が紅潮する海斗、そんな海斗を見てカイリはこう言った
カイリ「海斗の事野球以外は知らないけど良く分かってきたよ、本当に分かりやすいんだね」
有名なシアトル系カフェに到着するもメニューが全然分からない。
カイリ「カフェラテショートとチョコレートチャンクスコーン温めで」
海斗「エ.エスプレッソとチョコスコーン温めで」
店員「シングルですか?ダブルですか?」
何の事を聞かれているのかすら分からない海斗
海斗「し.ショートで」
店員「シングルですね」
そして提供されたドリンクに驚愕する。
小さなカップに1ショットのエスプレッソ、海斗は少なっ!と心の中で叫んだ。
カイリ「ねー六角君とかって普段何してるんだろう?」
海斗「野球の事しか頭に無いからなープライベートの話もしないし」
カイリ「これはMGとしての意見だけどバッテリー何だから最コミュニケーションとるべきだと僕は思うよ!クラスも一緒なんだしね」
海斗「そーゆーお前は何してんだよ?」
カイリ「主に筋トレ、後は友達と買い物行ったりカラオケ行ったりかな」
今時の女子って感じか!?いや違う今時の女子は筋トレ何かしない矢張りカイリは何処か変わっている。
カイリ「じゃーボウリングでも行こうか?」
来た!腕の見せ所だ。
ボウリング場にて
カイリ「負けた方がジュース奢りって事で!!」
海斗がストライクを出す。
カイリ「フォームは変だけどまぁまぁって所だね!」
それだけじゃないターキーだ。
そして海斗のスコアは200を超えた、これは全てストライクかスペアでないと出ない数字だ、対してカイリは150これも中々上手だ。
カイリ「なんと僕が負ける何てもう一回勝負!今のは練習なんだ!」
しかし2回目も同じ結果となる。
練習後の秘密特訓で散々海斗の球を捕って来たカイリは確信した、海斗には天性の才能、ボールのコントロールがある事を。
カイリ「僕の負けを認めるよジュース奢るね!!じゃあ屋上のバッティングセンター行こうよ」
海斗の得意分野だ海斗のバッティングの描写が少ないがセンスはあるが周りの選手が凄すぎて目だたないのだ。
軟式ボールのバッティングセンターに到着した。
145キロのゲージに入り300円入れて打席に立つ。
ボールが軟式だとバッティングが丸で違う事になる、理由はボールが飛ぶ仕組みが硬式と違うからだ、どんなに強くバットを当ててもボールは湾曲するだけで飛距離は伸びない、軟式野球でホームランが少ない理由だ。
「カキーン」
ボールが’ホームラン’と書かれたボードに当たりランプが光る。
カイリ「流石うちのクリーンナップを打ってるって感じだね!軟式ボールの打ち方も分かってる様だし」
カイリが打席に入る、カイリのノックは散々見て来たがバッティングを見るのは初めてだ。
ランダムでボールが飛んでくるがどのコースにも柔軟に対応している綺麗なバッティングフォームだそれに筋肉自慢していただけあって打球も鋭い。
海斗「ばっ馬鹿な145キロだぞ」
女子も硬式野球の試合に出れなら創立学院高校野球部のサードは三上じゃなくカイリが守っていただろう。
海斗「カンナのスイングスピードってどの位?」
カイリ「うーん140キロ位かな?」
海斗「俺より凄いぞってかプロレベルだよそれ」
海斗「何でソフトやんないでMG何かやってるんだ?まぁうちにはソフト部ないけど転校してきたって事はソフトある高校の選択も出来ただろう?」
カイリ「ソフトも好きだけど野球に関わっていたいのさ。ノックするのも好きだし。でも進学したら考えようかなって思ってる。やっぱり試合に出たいからね」
海斗「んじゃっ最後にカラオケでも行っておこうか」
今日初めて海斗から行き先を選択した。
カラオケ屋にて
カイリ「これ僕の好きな歌なんだよ」
このアーティストは知っているが曲名までは知らなかった。
カイリは歌う煌びやかな声質とインパクトのある声量、TV番組で見たアーティストとリンクしたこれは素人の歌じゃない一種の芸として通じるだろう。
個室で二人きり、優しくて悠然と時間が流れるカイリの歌声に包まれて、自分が何を歌ったか何て覚えてなかった無常にも別れの時間がやってくる。
海斗「カイリ俺は幸せだよ」
カイリ「何だ僕も幸せさ海斗とずっと一緒に居れたらいいなって思ってる」
海斗「そっか。嬉しい、俺は言葉で言ってくれないと伝わらない人間なんだ」
別れが惜しいのでカイリが乗る電車のホームまでついて行った。
カイリ「今日はありがとう!また明日学校で会おうね!」
海斗はまた明日すぐ会えるのに今直ぐにまた会いたくなってしまった、仕方ないから帰り道はカイリが歌った彼女の好きな歌を口ずさみながら帰路を辿る。
今日の目標だった告白した時に言った言葉好き、好きだよ、好きだぜ、どれか一つ言いたかったが言えなかった。
だからメールしたメールなら多少大胆になれる
「全国制覇したらキスしてやるよ」
直ぐに返信が来た
「全国制覇出来なくてもしてOKだよ笑」
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