3年後の今日、この場所で。

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いつもと同じ場所。 その欄干に腕を乗せ、朝焼けを見つめる人の姿があった。 その横顔は見覚えがあり、不意に目頭が熱くなっていくのを感じた。 ――あぁ、彼だ。 その姿を見ただけで、想いが溢れ返るようだった。 それはどうにも止められなくて、溢れる涙で視界がぼやける。 「――綾音」 私の存在に気付くと、彼は屈託のない笑みを浮かべた。 私の名前を呼ぶ声も見つめてくる瞳も、あの頃と同じだ。 私はなにも言わず、ただ彼の腕の中に思いきり飛び込んだ。 彼はしっかりと受け止めてくれて、優しく抱きしめてくれた。 ――その瞬間、過去と未来が交錯したような気がした…。 【END】
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