理想と欲望の狭間で

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そして休憩時間になり、またまた休憩中バッチを胸につけ八階、時計宝飾品売り場に向かう。 今日は催事場の入れ換え日で閉店後の準備に向けてバックヤードは既にごった返している。 ちなみに次回の催事はベビー子供服のバーゲン。 当然、四階子供服売り場の社員用ベーター前にも什器やパッキンが沢山並んでいて、すんなり歩く事もできない。 仕方ない、階段使うか。 はやる気持ちが私を突き動かす。 四階から八階まで非常階段で昇りきった。 少し息を切らしながらも 「お疲れ様です。」 と明るく売り場の人達に会釈しながら目的地にたどり着く。 ーーーいた 相変わらずの無表情かと思いきや意外にも柔らかい笑顔で安達くんは接客中だった。 何だ、ちゃんと接客出来るじゃん。
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