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あの後の事は曖昧にしか覚えていない。
何とか売り場に戻り、何とか仕事をこなし、そしてやっとの事で一人で暮らす1LDKの私の城へと帰ってきた。
「はあ…ダメだ。頭から離れない。気が狂いそうだよ。」
と一人ソファに座り込みクッションを抱えて悶絶する。
私の言えない秘密ーーー
それはーーーー
私は男の人の手首が堪らなく好きなのだ。
ただ好きなら別にいいんじゃないかって思う。
誰だってそういうのあるでしょ?
足フェチだとか髪フェチだとか…メガネフェチ?
手首フェチだって結構いるよ。
よく聞くもん。
だから個人の自由だと思う。
但し、手を出さなきゃね。
そう手を出さなきゃいいんだよ…
だけどそれを我慢出来ない私は、秘密を抱える事になってしまった。
私はただの手首フェチじゃなくて、その手首にどうしても噛みつきたくなってしまうというオプション付きなのだ。
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