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学生時代、教科書や辞書を家に持ち帰るのが苦痛でした。
大抵は机に放り込んでいるのですが、夏休み前とか、宿題で使う時とか、「何でこんなに重いんだ!」と言いながら、嫌々持ち帰っていました。
辞書の中で一番使わなかったのが「漢和辞典」で、実際、卒業するまで殆んど開いた記憶がありません。
なので、中のページも綺麗なままでした。
そんな「漢和辞典」ですが、卒業して何年も経った今、開くことが多くなりました。
切っ掛けは、とある歴史小説です。
その作家さんは漢字の「意味」と「成り立ち」にとても拘って文章を書かれる方で、作品には、普段の生活では使わないような難しい漢字(フリガナがふってあったので読めました)が使われています。
それで、気になった漢字を漢和辞典を開いて調べるようになり、パラパラとページを捲るようになりました。
例えば【青史(セイシ)】の欄には「歴史のこと。紙のなかった時代、竹の皮を火であぶり、その上に書いたことからいう」とあります。又、【絳河(コウガ)】は「天の異称。天の川。銀河」とありました。
元々、漢字は中国から伝わったものなので、古代中国の文化に因んだ言葉が多いですね。
「へえ~」と思いながら、ちょっとだけ自分が賢くなった気がして(笑)。
今は「Wikipedia」で大概の事は調べられますが、たまに辞書を開いてみると、新しい発見があって面白いなと感じます。
今は雑誌も漫画も小説も、スマホで読める時代ですが、私は断然「紙」で読みたい派です。
紙とインクの匂い、頁を捲る感触は、電子版では味わえないので。
時代が進んでも、「本」だけは失くならないで欲しいですね。
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