ミニチュアハウス

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家にこもる事が多くなり、YouTubeを見る時間が増えました。今よく見ているのが、とある「ミニチュアハウス作り」のサイトです。 その方は、主に100均グッズを使って作られているのですが、その完成度が高くて、「私もやってみたいと」思い、100均グッズを買い込み、やってみたのですが、見事に玉砕(笑)。 見るとやるとでは大違いで、簡単そうにやられている事が、実はすごく難しい! それでも自分なりに工夫しながら、作っていくのは楽しくて、夢中になりますね。 今の私は、2回失敗して、3回目に何とかなる的な感じですかね。 今作っているのは「赤毛のアン」の部屋のイメージで、針金で小さなハンガーを作ったりしています。 もうちょっと、手先の器用さと、芸術的センスがあれば…………と願うばかり。 何故「赤毛のアン」の部屋かと言えば、 数日前からアニメの再放送をしているのを見ているからです。懐かしい! 想像力も表情も、感情表現も豊かで、「こんな文学的な言葉が、子供の口からスラスラ出るんだろうか?」と思いながらも、描かれる自然の豊かさ、美しさに見入ってしまいます。 私の母の実家は結構な田舎にあります。 子どもの頃、夏休みの大半はそこで過ごすのが常でした。「ポツンと一軒家」程ではありませんが、最寄りの駅は無人駅で、そこからはバスかタクシーに乗るのですが、実家に向かう道は細く、右は杉、左は崖で下に川が流れていました。家根は茅葺き、トイレはボットン(しかも、落ちたら溺れそうな)、台所は土間で、隣に味噌や漬物を置く用の部屋もありました。裏の畑で茄子や胡瓜、唐辛子をもいだり、オニヤンマや揚羽蝶を追いかけたり、疲れたらスイカを食べ、焼いたトウモロコシをかじり、仏壇のお供え物の葡萄や桃を頂きました。 寝るときは仏間で、夜でも網戸もなしに窓を開けているので、蚊取り線香を焚いていても虫は入り放題! なので、蚊帳を吊って寝ていました。この中で、ホタルを放した覚えもあります。 朝、縁側から見えるのは段々の田んぼと、朝靄の下に連なる山々、川の音ーーーーお盆には「盆踊り」が行われ浴衣を着ておどるのが楽しみでした。 今は便利になった分、変わってしまったことも多いけれど、私にとって最高の「夏」は、懐かしいあの日々の中にあります。
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