19人が本棚に入れています
本棚に追加
数年前、旅行で長崎を訪れました。
世界遺産に認定される少し前の事です。
長崎は、グラバー園や大浦天主堂、亀山社中跡など、観光スポットも多く、その歴史から異国情緒も感じられる美しい街です。
「亀山社中」は坂本龍馬が仲間と共に起こした「日本初の商社」と言われており、跡地に建つ記念館には龍馬所縁の品が展示されています。記念館のすぐ前、街を見下ろす場所にブーツと船の操輪を象った「龍馬のぶーつ像」なるものがあり、靴のまま足を入れられるようになっているのですが、そこに立つと、遠くに見える海に向かう船に乗っているようで、ちょっぴり龍馬気分が味わえます。
(あまりメジャーな観光スポットではないですが、歴史好き、龍馬好きな方には嬉しいかも)
細い路地の坂道を登った処にあるので、行くときは歩きやすい靴をオススメします。
その長崎の街に原爆が投下されたのは、75年前の8月9日、広島に原爆が投下された僅か3日後の事でした。
「戦争を終わらせるため、必要な事だった」との主張には、アメリカ国内でも疑問の声が上がりはじめています。
広島の原爆記念館には、焼け爛れた人々の写真や、被爆によって焼け焦げた衣服、ひしゃげたアルミの弁当箱など、その悲惨さを伝える品々が展示されています。
それは原爆の恐ろしさを伝える切れ端でしかありませんが、それでも目を背けたくなるほどのものです。
一瞬で街は瓦礫となり、何万という人の命を奪いました。
長崎の記念公園にある像は、天を指す右手で原爆を、水平に伸ばした左手で平和を表しているそうです。
青空の下で見上げたそれは、「あの日を忘れてはいけない」と、訴えているように見えました。
最初のコメントを投稿しよう!