122人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「ねえ、亮太。昔みたいに慰めてあげようか?」
振り返った顔は超絶不機嫌。
そりゃあ、そうだ。
「頭撫でてよしよしってしてあげるからさ、そろそろ元気出しなよ」
あの頃みたいに両手を広げて彼を待つ。
もう高校生だもん。
昔みたいに泣き顔で飛び込んで来るわけはない。
きっと呆れた顔して「あほ」って言うのが関の山。
でも、それで笑ってくれるなら、私は喜んで道化師にだってなろう。
早くいつもの亮太に戻ってよ。
亮太の軽口が聞けないなんて、調子狂っちゃうじゃない、バカ。
最初のコメントを投稿しよう!