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発射後5年と38日。
私は太陽系を抜け、外宇宙へ出た。
光電源モジュールは太陽の光が届かなくなると共に発電を終了。
わずかな原子力発電で細々と船内環境を維持し、これまでソーラーセイルで得られた推進力によって目的地まで惰性航行する。
次に私が目覚めるのは4万年後。
プロキシマbが巡っている赤色矮星プロキシマ・ケンタウリの光が届く頃だ。
私はそれを航海日誌として私のメモリに記録した。
そして全ての電源を落とした。
4万年の休眠。
私の積荷、人類の種と共に。
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