猫と迷惑な先輩の夢

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暗くて冷たい通路の中。自分より先を駆ける足音を追いかけ、奥へと進む。 トンネルか?それにしては暗すぎないか? 前の足音が近づく。止まった。 前の足音に近づく。僕は止まった。 微かに見える、女子高生の左腕を掴む。 「つかまえた」 意外と思っていた以上に低い声が出た。 その瞬間 (ざくん) は 片足が無くなっていた (ざく、ざく、ざく、ざく) 来るな 来るな クワレル 「食べないで」 女子高生の腕を掴んだまま、僕の視界は真っ暗に 目の前に白く鋭く光る何かが数本見えた 真っ暗に (ざくん) 僕は女子高生の腕と一緒に「なにか」に食われ おい!ちょっと待て! 彼女の腕離せって! 視界が真っ黒に覆われた。 最期の瞬間、ちぎれた女子高生の腕をきゅっと握り 「一回でいいから君と×××したかっ」 こいつまだ言うか! 暗闇の中、何かに食われた青年は。 死ぬまでただの変態であった。 多分、死んでも×××しか頭になかったんだろう。
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