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「ダンジョンに、大根……」
「ええ。ダンジョン産の野菜は、味がよくて栄養価も高い。ポーションの材料としても使われるのですもの。いたいけなご老人にお願いされれば、掘りに行くのは若い者の務めですわ。わたくし達はその能力を持ち合わせているのですもの」
シルヴィアーナの説明に、一同、うなずく。
ここ聖エイディーネ学園は、国内外の優秀な少年少女を集めて養育するための教育機関だ。国内最高峰の教育機関とされ、基本的に平民は入学を許されない。
この世界において、『ダンジョン』というものは恐れるべき場所であるのと同時に、実りをもたらす場所でもある。
ダンジョンから生まれる魔物は、畑を荒らしたり、人を襲ったりと害を及ぼす。そのため、魔物が徘徊するダンジョンは恐れられている。
聖エイディーネ学園に王侯貴族の子女が通うのも、ダンジョンから発生する魔物に対峙するのは、王侯貴族として当然の義務だからなのだ。
そして、カティアのようにごくまれに非常に優秀であるとされた者のみ、入学を許される。
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