クリストファーとの再会

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「何が、わたくしのせいなのでしょう?」  廊下の空気がぴしりと凍り付きそうなほどに冷え冷えとしたシルヴィの声。その口調に、一瞬クリストファーはひるんだようだった。 「お、お前が婚約を破棄したから、王位継承権をはく奪されるはめに陥ったんだ」 「……はい?」  あまりな言い草に目玉が落ちたかと思った。  クリストファーは、どうやら記憶を捏造することにしたらしい。  シルヴィアーナという婚約者がありながら、他の女に目がくらんだのはクリストファーだし、公衆の面前で婚約破棄を言い渡したのもクリストファーだ。そのことをきれいさっぱり忘れるとは。 「わたくしが、婚約を破棄した? 殿下、わたくしの記憶が間違いでなければ、卒業式が始まる直前、殿下の方から申し渡されたと思うのですけれども」
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