第一章 乙女の嘆き

30/35
2287人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
「わかってる 」 「出ないの?彼女が仲直りしたくて かけてきたのかもしれないわ  」 ヨシノは彼の視線が一点集中してる 胸の谷間を隠すように バスタオルをずり上げた 「だろうな だから出ないんだ」 「わおっ・・・・    」 ヨシノは目を見開いて 感動のため息を吐いた 「すばらしいわ! 私もそうなりたい 今までの私だったらいそいそと電話に出て 謝る相手に大丈夫、気にしないでと 許しているわ」 「君ならそうだろうな」 彼は微笑んだが 瞳の奥はなにやら企みでキラキラしている 何かが起きそうな予感がする 「君にはどうやら冷血漢の師匠が必要だな 君の地元はここなのかい?」 「ええ!そうよ! ここから車で20分のヨッシーズ・カフェを経営しているの」 「君がカフェを経営している? それがどうして清掃員を?   」 「今日は特別なのよ ここのコテージの持ち主のアツシが清掃員を手配できなくてとっても困っていたの」 「笹山リゾートのオーナーと 知り合いなのか?」 「アツシとうちの父ちゃんは幼馴染みなの 昨日アツシがうちのカフェで あなたが突然来るから緊急すぎて 清掃員を手配するのが大変だっていうから 私が行ってあげることにしたの 本当は4人でここのコテージの掃除に 当たるところだったのよ でも・・・        」 「でも? 」 「ここに来る途中清掃員を乗せた 車が交通事故にあったんだって」 「それはお気の毒だな 」 「アツシもみんな困っていて それに今夜はずっと父ちゃんとアツシ達が 手がけていた海浜水族園の レセプションパーティーなの 知ってる? 各界の大富豪が集まるのよ だから笹山リゾートの関係者は 上や下への大騒ぎでこちらまで 手が回らなかったのよ」 「君はその海浜水族園について どれぐらい知ってる?」 ヨシノが微笑んだ その微笑みはコットンキャンディの ように甘そうだった
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!