第2章 久々のシャバの空気

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赤坂は鈴木の居場所に向かう。 孤高の一匹狼となった赤坂は鈴木が一人になる瞬間を待って襲撃する 赤坂「鈴木さんよ良くもやってくれたじゃない俺の得意技見せてやるよお前の両目を貰う死ぬより辛い闇での生活を一生続けるんだな」 赤坂は鈴木の指に噛み付き人差し指と中指で鈴木の目を潰した。 「グサッ」 そして指でかきだすようにして鈴木の両目を取り出した。 赤坂「鈴木よお前の大事な眼球は俺の手の中にあるぜ」 赤坂はそれを地面に落として踏みつけた。 鈴木「いてーよぉ助けてくれよ」 赤坂「鈴木残念だったなお前はもう一生景色を見る事が出来ないぜ俺を怒らせた罰だそれとお前等今後俺につかないなら地獄の運命を辿るだけだぜ要は殺すって事だ。お前が死ぬ姿を見るのは楽しみだがそれっきりで後にも楽しい思いは出来ないからな殺人って奴はその場限りの楽しみ何だよ」 鈴木「こいつ狂っている何を言っているのか全く分からないし理解も出来ない完全に別世界の人間だ」 赤坂は暫く一人部屋で監禁状態で3ヶ月して漸く通常房に戻って来た裁判で刑は上積みされ後4年は刑務所暮らしだ。 村井「なぁ赤坂次出所したらカタギの仕事にでもついてみろや、もうこんな所こなくてすむぜ後4年なんだからよー」 赤坂「今俺は覇権を握っているからな此処での生活はそんなに悪いもんじゃねーっすよ出来る事なら一生居ても良い位っすよ、只遣り過ぎると死刑になっちゃうんで調整が難しいんですがね」 赤坂「まーでもかたぎの仕事もわるくはねーかもしれねーな別にカタギの仕事しながら殺しをバレない様に殺ればいいだけだしな」 そんな時新人が入ってきた。 宇佐美「始めまして宇佐美です傷害と恐喝で逮捕されました20歳です」 赤坂はこの男性が自分の過去とダブって可愛がった、食事の時間も他の囚人の食事を奪い取り宇佐美に分け与えたりもした。 赤坂「宇佐美よー俺がお前の面倒みてやるぜ、食事も他の囚人より多くとらせてやる、気に入らない奴は言ってくれれば俺がそいつを潰してやるからな」 宇佐美「すいません赤坂さん、良くしてもらって俺からは何も出来ないんですが」 赤坂「お前から何か得ようなんて思っちゃいねーさ、俺もお前と同じ年齢の頃可愛がられたからな」 赤坂「お前は何年刑務所にいるんだ」 宇佐美「4年です」 犯罪を犯しているとはいえ宇佐美は純真無垢だ。 赤坂「じゃあ俺と一緒に出所だな」 赤坂「宇佐美お前出所したら行くあてはあるのか?」 宇佐美「それが両親も死んでしまってホームレス生活ですよ」 赤坂「なら行く当てが出来るまでうちに居候させてやるよ」 宇佐美「本当ですか?助かります」 それからも赤坂は宇佐美の面倒を見て来た。 若いという理由だけで苛めの対象となる場合は相手に直接脅しをかけた。 そして赤坂が出所の日赤坂は住所を宇佐美に渡した。 赤坂「お前ももう直ぐだろ出所したら此処に来い」 そして赤坂2度目の出所だ4年間、刑務所に居た事になる。 赤坂「村井さんまたお世話になっちまいましたね、今度はパクられない様にうまくやりますよ」 村井「俺は前回でもうお前の顔を見なくてすむと思ったんだが、なんか何時か何処かでまた会う事になりそうな気がするよ」 赤坂「心配後無用って奴ですよ同じ失敗は二度としないっすからねじゃあお世話になりました」 こうして赤坂は2度目の出所となる、居心地の良かった刑務所からおさらばで非常に残念がっていた、そして今回も反省していないこの地点で赤坂はもう道を外れており二度と正しい道へとは戻れなくなっていた。 赤坂はそれに気付いていたが自分は自分で正しい道を進むべきだと思ったそれが極悪人の人生でもだ。 出所して赤坂は以前住んでいた全く同じ住所のアパートを借りた、貯金は多少はある、シャブで稼いだ金、パチスロで稼いだ金等。 後は宇佐美との約束を守るだけだ出所しても多少は面倒みてやりたいと心の底から思っていた。 赤坂は自分の気に入らない人間は徹底的に潰すが村井をリスペクトしている様にいい奴である宇佐美も気に入っているのだ。 そして10日程過ぎたら 宇佐美「赤坂さん出所してきましたよ、色々とお世話になると思いますが宜しくお願い致します」 赤坂「おー良く来た!で仕事の当てはあるのか?」 宇佐美「今のところ皆無ですね」 赤坂「まー悠長悠長(のんびり)探すといい俺には気ぃ使わなくて良いからな」 先ず赤坂は宇佐美の出所祝いの為奮発してステーキとケーキを振舞った 霜降り和牛の100グラム2000円はする高級肉だ。 赤坂「どうだ宇佐美美味しいか?」 宇佐美「はい最高です、やっぱ良いですねシャバって奴は、こんなに美味しい物食えるんすから」 赤坂「お前ももうムショにぶち込まれる様な事するなよしてもいいけど絶対パクられちゃあ駄目だぞ」 宇佐美「はい、わかりました、次は絶対パクられないっすよ」 宇佐美は出所直後という事でそれを美味しそうに頬張った。 そして赤坂は絶対に犯罪はするなと教えない、例え放火しようが殺害しようがばれなければ何をしても問題はないと教えたのだ。 宇佐美との共同生活は悪くなかった、宇佐美は時給の良いパチンコ屋で働き、料理も得意で夕食は何時も宇佐美が作ってくれた。 赤坂に男の趣味は無かったが素直で従順な宇佐美が可愛くて仕方なかった。 二人で遠方に一緒に花火を見に行った事があったそれは北関東にあるサーキット場で打ち上げ花火が見れる場所だ。 勿論車は窃盗して見に行った。 可憐でたった数秒の美しさしか保てない花火を宇佐美と一緒に見て赤坂はこう言った。 赤坂「なあ、宇佐美、花火は綺麗だが人生綺麗だけが全てじゃねーぞ汚い事をしてこそ人間何だ、悪い事をしたからといって地獄に落ちる保障何て何処にもないこの世が地獄みたいなもんだからな」 そんな生活が何時までも続くと良いなと赤坂は思っていた。 宇佐美「赤坂さん今日は友人の所に泊まりに行くので今日は帰れないです」 赤坂「俺の事は気にするな共同生活しているだけなんだしお前も何時か出て行く日が来るだろうが夫汔(それまで)暖かく見守ってやるとするよ」 宇佐美「有難う御座いますこのご恩は一生忘れません」 そして外泊する事が多くなった宇佐美だがその場合必ず赤坂に報告していた、 しかしある日そんな事も告げずに居なくなってしまったのだ。 既に三日が経過しているが大きな問題が一つあった赤坂の自宅にある現金がなくなっていたのだ。 通常は財布にお金を入れている為、毎日自宅の現金の確認何てしていなかったが宇佐美が消えた三日後に漸く気付いた。 赤坂は速攻で興信所に行き宇佐美の所在を掴んだ。 赤坂「宇佐美の奴裏切りやがったな散々良くしてやったのに結果がこれかよ、もう生きてる価値はねーな苦しませて殺すとしよう」 若干距離は離れてはいるが行けない距離じゃない赤坂は前に使っていた軽トラと変装をしてその住所を訪れる。 入り口のドアを全開にして大きな声で酔っ払った様な宇佐美の声が聞こえる。 宇佐美「その赤坂って男が馬鹿でもう疲れちまってよー金持って逃げて来たよ頼れるのはやっぱお前しかいねーんだわ!何か一緒に花火まで連れて行かれてよー熱く語りやがるんだよキモイったらねーわ。まじおっさんは気持ちワリー」 赤坂は怒りを抑えられなかった今迄散々良くしてやってきたのに宇佐美は猫を被っていたからだ。 そして直ぐに行動を起こしたアパートのインターホンを押す。 直ぐに女性が出て来た。 赤坂「宇佐美はいるか?いや、居るのは分かってるんだ出してくれ」 女性「一寸(ちょっと)宇佐美にお客さんだよ」 宇佐美「誰ですか?」 赤坂「俺だよ俺何金持って逃げてんだよしかも女作ってさ」 宇佐美「ひいぃ赤坂さんお金は返しますだから助けて欲しいですお願いします」 赤坂「助けてだぁ!人の金盗んどいてそうはいかねぇなぁ!!新しい殺し方を試させて貰うぜ命乞いはあるか?」 宇佐美「二度とあんな事しませんだから命だけは助けてください金なら倍にしてでも返しますから」 赤坂「命乞いを聞いて助けてやろうかと考えたが殺す事にするよ」 赤坂は持っている金槌で宇佐美の脳天を一撃。 「ドゴン」 其処に宇佐美が倒れた脳ミソが飛び出している。 即死だった。 赤坂「あちゃー脳ミソ飛び出して苦しんで死んでくれると思ってんだけど簡単に死んじまったなぁこの手は失敗だった2度と使わないようにしよう、リアクションのない殺し何て殺し損って奴だぜ本当に」 赤坂は部屋に入り女性を見つけるとガソリンをぶちまけ火を点ける 女性「キャーッ人殺し誰か助けて!!!!」 赤坂「お前が宇佐美の女か丁度いいお前には苦しんで死んでもらうぜ」 女性「ぎゃァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッゾゾゾゾ」 そして宇佐美の遺体にもガソリンをかけて火を点ける。 赤坂「全く裏切りやがってどうしようもねぇ奴だったな感謝しろよ遺体を焼いてやるんだお前は骨しかのこらない葬式ってそういうもんだよなそうだ俺はお前の葬式を挙げてるんだよ念仏はお前の女の断末魔の叫びだ、香典は俺から盗んだ金って事で」 そして証拠は残さずに帰っていく。 目撃された気配も防犯カメラにも映っていない、全て燃えて都合の良い事だらけだ放火殺人って奴は。 翌日のテレビでニュースが流れる。 「アパートが全焼し死者10名犯人は捕まっておらず警察が捜査中です」 赤坂「あんなに死んだのかまぁ運が悪かったなこれがバレてパクられりゃ俺は死刑確定だなくっくっくっまぁ宇佐美カップル以外は御負(おまけ)けだ大して綺麗でもないアパートに住んでいる住人が悪いんだよ」 そして赤坂は渋谷に連絡する。 赤坂「赤坂だ久し振りだな4年ぶりくらいか、所でシャブの方はどうなっているまた売人やりたいんだが」 渋谷「久し振りですねまた刑務所でも入ってたんですか?それが仕入れ先がパクられちゃいましてね。赤坂さーガールズバーの雇われ店長やらないかい儲かると思うんだ?」 赤坂「ガールズバーねぇまぁいいや話を聞こう」 渋谷「前雇ってた店長が逃げちゃってね困ってるのさ最初は僕も手伝うからこれから言う店に来て頂戴ね!」 赤坂は指定された店に行く。 赤坂は接客業の経験が皆無だ。他人とコミニュケーションとる仕事は正直自信なかった。 渋谷「赤坂、久し振りだね!此処がお店だよ業務内容はお酒作る仕事をキャストに教えたりシフト管理から商品の発注までって所かな」 渋谷「そして深夜酒類提供飲食店の届出は出しているけどキャバクラみたいにテーブルの横に着いて接客するのはNG何だよ。警察の立ち入りが入ったら営業停止になってしまうので注意してね!」 渋谷「営業時間は夜の20時から朝の5時までだからね!!」 赤坂「営業時間がそんなに長くないが売り上げとれんのか、それに俺は接客何てやった事無いけど大丈夫なんだろうな?」 渋谷「ドリンク代が割りと高くてね採算とれる仕組みになっている既に黒字売り上げのモデルは出来上がっているんだ、それに店頭に立つのはキャスト達なんだ君は接客をする必要は無いよただキャスト達とコミュニケーションはとってもらうけどね」 早速その日からトレーニングが始まったカクテルの作り方ジントニックだったらジンとトニックウォーターをいれかきまぜる最後にライムをそえて完成といった感じだ。 赤坂は酒の全く興味が無く美味しいと感じた事は一度も無いから正直興味のない商売だ。 渋谷「そして在庫が少ないものは発注する、後はお店のキャストの勤怠管理だようちは当日払いなしの時給1600円でやってるのさ月末は僕がタイムカードを取りに来るから勤怠は端然(ちゃんと)つけさせるように指導してね。そしてうちは風営法がとれていないのでただのガールズバー何だ!指名も同伴もアフターも厳禁だからこれに注意して営業してね!」 そして渋谷付き添いで一ヶ月が経過するやり方が何となく分かって来た。 頭の良い赤坂は直ぐに仕事を覚えキャスト達ともコミュニケーションを上手くとれる様になっていた。 店内はそれ程広くはなくキャストも十数名だそんなに大きな仕事じゃない。 そして1ヶ月が過ぎて漸く独り立ちする。 渋谷「何かあったら僕の携帯にかけて直ぐに報告を宜しくね」 赤坂「おお任しとけ繁盛させてやるよ」 基本的に店長のやる仕事は営業時間にほぼ発生しない。 店長としてドンと構えて稀に洗物を手伝ったり客のクレーム対応など表に出る事は余りないのだ。 シフト作成もキャストから提出されたシフトを閉店後に組んでいき発注も開店前に済ませておく。 そして売り上げも余りよくない普通に良いガールズバーの店長だと年収1200万円程だが赤坂はその半分にも満たない。 キャストに問題があるのではないかと毎度朝礼の際に4か条を読み上げるよう徹底した。 1毎日の目標を持つ事 2環境や人のせいにしない事 3諦めないで続けること 4仕事としてやるべき事はしっかりやる事 これを毎日唱和させる事でキャストに仕事に対する意識を高めるといった寸法だ。 確かに翌月の売り上げが少しは上がった気がするが根本的にキャストの質がどうなのか疑問に思ってきた。 見た所可愛いと思える人間が存在しないむしろ肥満気味の二重顎やうだつの上がらないヲタク少女ばかりだ。 赤坂は渋谷に電話した。 赤坂「渋谷よーもっと質の良いキャストを連れてきてくれねーかいあの素人いかの偏差値は客も集まらないだろう、お前が一番良くわかってるんじゃねーか?」 渋谷「僕もそれを感じていて今動いている所なんだけどね!もう少しだけ待ってくれよ!今募集をかけている所何だそこから生え抜きを店に送り込むから」 そして数ヵ月後渋谷から電話があった。 渋谷「新美人キャストを10名確保したから今居る10名は解雇して問題ないよ今月一杯は働ける様にしてくれれば良いからさ」 そして赤坂は独断と偏見で売り上げに貢献していないキャスト10名をピックアップしメールで今月限りの契約である事を伝えた。 自然と不満の声は上がらなかったこれが直前だったりしたら当然不満の声が上がるだろう。 赤坂の本心はこんな風俗まがいな店何かより健全としたフランチャイズのカフェとか本屋とかで働いて欲しいと若い女性に対しては願っている自分は人殺しの悪魔の癖にまだ人間らしい心は持ってはいるのだ。 そして月末最終日退職していく10名に心ばかりのお礼を込めてブランド物のキーホルダーを一人一人に配って行く。 赤坂「みんな良くやってくれたこの経験は次の仕事でも生かせると思っている今後の君たちの活躍に期待しているよ」 そして長く務めてくれていたらしい10名は去って行った。 新しい店作りのスタートだ店舗名はアテナというぱっとしない名前であるが赤坂はキャストの質の良さに期待し新たなるスタートに取り掛かる。
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