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「おはようございます」 「ずいぶん早いね。今日からよろしく」と美歩に微笑したあと和代に「波多野さん」と紹介する。 「聞いた」と和代はうなずく。 「美歩さん。美歩ちゃんでいい? 呼び方」と美歩を見る。 「あ、はい」 「こっちはばあちゃん。ばあちゃんて呼ぶの変だな。なんて呼ぶ?」と和代に聞く。 「そうねぇ、どうしよ」と和代は笑顔のまま首をかしげ、 「店長もアレだし、名字の潮田もなんだし、おかみ? おかみさん? マダム?」 「ふざけて」と和代は呆れて「ねぇ」と美歩にうなずく。 「名前でいいか。なんだっけ名前ばあちゃん。和代だ。和代さんでいい?」 「いいよなんでも」 「じゃあそれで」と勇翔は美歩を見る。 「はい」 「ほんとかわいい子」と和代が改めて美歩を見ると、 「だろ?」と勇翔はうなずく。美歩を見て「まず着替えよっか。場所はこっち」と行きかけると、 「いやらしい。なんてこと言うの」と和代はたしなめる口調で、 「何が。場所教えるだけだろ」 「私がやるよ。こっちね」と美歩に笑いかけて奥に行く。 「はい」と美歩はついて行き、厨房の奥にある更衣室で着替えた。    *** 11月9日に電子書籍を発売しました。作者の自己紹介にあるHP、または「あらすじ」の下部から購入サイトにお進みいただけます。ぜひ。
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