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「お待たせしました」
「お、今度はイケメン」とコンビのひとりが見上げ、
「ここのご主人?」ともうひとりが聞く。
「いえ、主人の孫で」
「そう。じゃあゆくゆくはさっきの? 看板娘とふたりで?」
「いえ、まだそんな」
「まだよまだ」
「てことは可能性ある?」
コンビの掛け合いに美歩はびっくりして顔がまっ赤になる。
「いじるのいいから説明お願いして」と相方が悪ふざけをとめ、
「じゃ、お願いします」
「はい」と勇翔はテーブルに置いた料理を手で示す。「こちら生シラス丼、こちらが海鮮丼です」
「おいしそ」
「これは朝とれたシラス?」
「ええ、毎朝届くんですが限りがあって、15食限定のメニューです」
「貴重」
「いただきましょう」
「どうぞ、召し上がって下さい」
「うん、海鮮丼もいい。脂のってる」
***
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