獣でありし者

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獣でありし者

 雪乃ちゃんはこの辺で許して上げてもいいかな。可愛い顔を思いっきり踏みつけちゃったけど、許してね~。  私は意識を失った雪乃ちゃんを全裸にして、青いビニールシートに包んで、道路に放置した。  そのうち、気がついた誰かが、助けてくれると思うよ~。  それから、車を二十分くらい走らせ、別の倉庫へと向かう。速未くんが待っている筈の別の倉庫に。最も、拉致して、全裸にして縛り付けてあるから、待っているって言い方は、おかしかったかな~。  倉庫に到着し、埃だらけのドアを開け、倉庫の中へと入っていく。  全裸のまま、両手首と両足首を縛られ、身体をX字状態にされた速未が、私に気がつき笑みを浮かべる。 「成美さん。戻ってきてくれて嬉しいよ。このまま放置じゃ、寂し過ぎるよね」 「速未く~ん。それともサリエルくん?どっちが良いかな~」 「流石!成美さんだ!僕の事をちゃんと理解してくれている」  満面の笑みを浮かべる速未。 「ば~か!雪乃ちゃんの情報を見ただけだ!お前みたいなカスに興味なんか持つかよ!」  速未の腹を思いっきり踏みつける。 「あいつかよっ、知っていたのに、僕を放置していたなんて、相変わらずのゲス野郎だ!」  速未は咳き込み、呻き声を上げながらも、必死で大声を出す。 「雪乃ちゃんを悪く言うな!このボケ!」  何度も速未の腹を踏みつける。 「すっ、すいませんっ、成美さん。許して下さいっ」  速未は喘ぎ声を上げながら、必死に謝っているが、表情は歓喜に満ち溢れているように見える。その証拠に、ペニスが勃っている。 「その穢い物を何とかしな!このクズ!」  硬くなったペニスを思いっきり踏みつける。速未は悲鳴こそ上げるが、やはり表情は歓喜に満ち溢れている。 「成美さんの作品になれるなら……。涙が止まらなくなってきったよ」 「救いようがないね!作品にする価値なし!」  再度、ペニスを踏みつける。さっきより硬く、でかくなっていた。悲鳴を上げ、身体をびくと大きく震わせるが、薄気味悪い表情を浮かべ、笑い続けている。 「最高だよっ……幸せだよっ、成美さんの手にかかって死ねるなんてっ……」 「幸せなんだ~。ここが地獄だと言う事、たっぷりと教えて上げるね~」 「ここはっ……ぼっ、僕の天国だからっ……」 「既に地獄に堕ちているね。救う気はないけど~」   私も笑みを浮かべ、速未を見据える。闇と狂気が織りなす空間に描かれる、深紅に染め上げられた地獄絵図を、しっかりとここに刻みつけるために。
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