那須野が原の冬の空

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「柏木君、面白いね」  そう言うと、駿は僅かに首を傾げた。 「そうかな? 天文部のやつらには、お前には柔軟さが必要だ、真面目で面白くない、とか言われてるけど」 「あ、やっぱり天文部なんだ?」 「うん。藤田さんは?」  花凛はふるふると首を横に振る。 「私、部活入ってないんだ。学校では自分のクラス以外に世界がないから、それもつまんないなって思ってこの合宿に参加してみたんだけど、外って楽しいね。部活もやってたらよかったなぁ」 「じゃ、うち来れば?」 「え?」  花凛は目を丸くする。そして、何度もまばたきをした。 「うち?」 「天文部。まぁ、全然興味なければ退屈な部活かもしれないけど……」 「今からでも平気? 途中からでも大丈夫かな!?」  部活をやるにあたって、一番心配なことだ。  花凛が食い入るように見つめると、それに圧されたように、駿がコクコクと頷いた。 「全然平気。うちは部員数も多くないし、先輩後輩もあまりないし、はっきり言って緩い」  花凛の心は決まった。
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