ぴかいあ

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ぴかいあ

「うぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁ!」 大きな叫び声とともに、ペット(?)の背中を蹴る反動で勢いよく背中から飛び降りる。 今こうして見ると、周囲の草葉や、木々はとんでもない大きさである。 そうか、ここは巨人の世界なのか。 寝ている間に、なんか知らんけど来ちゃったんだな。 そう考えた瞬間、先程まで自分の数十倍にも思えていた植物たちが数倍程度に小さくなり、やがて同じ丈になり…自分よりも小さくなってしまった。 あまりの超常現象に、迫り来る巨人の足から逃げるのも忘れて、呆然としていると後ろから驚くような声が聞こえた。 「うわぁっ?!」 咄嗟に振り返ると、そこには小学高中学年くらいであろう少年が立って、こちらを目を丸くして凝視していた。 暫く見つめあっていると、沈黙に耐えかねた少年が口を開いた。 「おまえ、どこからでてきた?」 「何処からって…どういうこと?」 「なんできゅうにでてきたのかきいてるんだ!ぼくがぴかいあをふみつぶしたらおまえがよこにでてきたんだよ!」 「ピカイア?踏み潰す…?もしかして…」 ピカイアについては、よく分からんがこの子が何かを踏み潰そうとしていたということは……俺がピカイアだった?いや、違うな。 俺が、小さくなってピカイアの上に乗っていたんだ。 それを踏み潰そうとしたこの子から逃げようとして、ピカイアから降りるともとの大きさに戻った、という訳だ。 しかし、ピカイアってどこかで聞いたことあるんだが何処だっただろうか……?
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