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見れば見るほど、ビスクドールのように美しい青年だ。
いや、青年と言い切るには、やや幼い。
帆影よりひとつふたつ年上、といったところか。少年と青年の狭間であることが、彼の危うい美しさをより引き立てている。
さらさらの癖のない髪は、太陽の光を集めて束ねたような金。
金髪碧眼の容姿はどう見ても西洋人だけれど、日本人と言われればそうも思える、不思議な魅力を持った人だった。
きれいだ、と帆影は素直に感嘆してしまう。
まるで、神様のような。
それにしても、彼の遠慮のない視線が居心地悪い。
帆影がどうにか視線をそらそうとしたのと、美しい彼が可憐な唇を開いたのは、ほぼ同時だった。
「やあ、お客様かな」
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